1月の乗用車販売、前年同月比17.2%増、12月に続き過去最高を更新

(インド)

ベンガルール発

2023年02月17日

インド自動車工業会(SIAM)は2月13日、自動車統計(出荷ベース)を発表した。乗用車〔多目的車(UV)とバンを含む〕の国内販売台数は、1月単月では前年同月比17.2%増の29万8,093台で(添付資料表1参照)、5月以降9カ月続伸した。2022年4月~2023年1月では、前年比31.9%増の316万9,788台だった。1月単月は二輪車、三輪車とも販売台数を伸ばし、乗用車全体(乗用車、二輪車、三輪車)の販売台数合計は前年同月比7.9%増の153万1,447台だった。

1月について部門別でみると、一般乗用車は前年同月比8.1%増の13万6,931台、UVは27.7%増の14万9,328台、バンは11.3%増の1万1,834台と、いずれも販売台数を伸ばした。

SIAMのラジェシュ・メノン事務局長は、乗用車は再び過去最高の販売台数を記録し、4月から1月までの10カ月で300万台を突破したとコメントした。また、ビノド・アガルワル会長は、前向きな連邦政府予算(2023年2月14日記事参照)が発表されたことで全体的な成長の勢いは持続するだろうという見方を示した。

1月のメーカー別乗用車販売では、首位のマルチ・スズキは14万7,348台で、前年同月比14.3%増と、12月のマイナスから巻き返した。韓国の現代は13.8%増の5万106台、起亜は48.2%増の2万8,634台、地場のマヒンドラ&マヒンドラは65.5%増の3万3,040台と、引き続き前年同月から大きく販売台数を伸ばしている。ほかの日系メーカーでは、トヨタ・キルロスカが75.1%増の1万2,834台、ホンダが25%減の7,821台、日産が34%減の2,803台だった(添付資料表2参照)。なお、地場のタタ・モータースはSIAMの1月単月の統計には含まれていないが、同社発表によると、4万777台(前年同月比18%増)を売り上げたもようだ。

車種別の一般乗用車では、スズキのコンパクトモデル(「スイフト」「ワゴンR」など計7万3,840台)、同ミニモデル(「アルト」など計2万5,446台)、現代のコンパクトモデル(「i20」など計2万1,579台)が販売台数上位だった。UVでは、マヒンドラ&マヒンドラ(「ボレロ」など計1万8,066台)、スズキ(「ブレッツァ」など1万4,359台)、現代(「べニュー」など計1万738台)といったコンパクトUVや、スズキ(「グランドビターラ」など1万8,412台)や現代(「クレタ」など計1万5,037台)、マヒンドラ&マヒンドラ(「スコーピオ」など計1万4,666台)などのスポーツ用多目的車(SUV)が販売上位だった。

1月単月の二輪販売は118万4,379台で、前年同月比3.8%の増加だ(添付資料表1、表3参照)。主要部門のオートバイは前年同月比3.7%増の77万1,621台、スクーターは4.1%増の37万6,035台、モペッドは2.6%増の3万6,723台と、全体的に販売は増加した。

(松田かなえ)

(インド)

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