第36回ミラノウニカ、日本のサステナブル素材に関心高まる

(イタリア、日本)

海外市場開拓課

2023年02月20日

テキスタイルの世界的な見本市「第36回ミラノウニカ」が131日~22日、イタリアのミラノで開催された。主催者によると、2023年春夏コレクションを展示する今季の出展者数は475社に上った。会期3日間の来場者数は5,304人で、イタリア国外からの来場者が急増したことで、前年2月開催の第34回と比べて47.5%増となり、新型コロナ禍を経て欧州ファッション業界が急速に回復していることがうかがえた。

ジェトロは日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)と共催のジャパンブース「The Japan Observatory」(JOB)を設置し、新型コロナ禍以降3回目のリアル出展となった。同ブースには26社・団体が出展。このほか、渡航できない中小企業5社を対象としたサンプル素材の展示コーナー「JOB Plus」も前回(20227月)同様に設けた(2022年8月9日記事参照)。

今季の出品は、社会的・環境的倫理、いわゆるトレーサビリティー(原材料の調達から製造・販売までの追跡可能性)を伴う、サステナブルかつ高品質な商品であることが重要視され、ミラノウニカのアレサンドロ・バルベリス・カノニコ会長は今回のオープニングセレモニーでその点を強調した。

JOB出展企業も、リサイクルデニムやオーガニックコットンなどサステナブルな生地をアピールするとともに、小ロットを短い納期で対応するなど、以前にも増して俊敏性を売り込んでいた。会期3日間のJOBでの商談件数(速報値)は1,306件に上り、出展企業からは、市況の盛り上がりに伴う販路拡大に期待を示す声が寄せられたほか、「従来の常識に捉われない新しい商品開発に努め、新たなバイヤーの開拓を目指したい」といった前向きな姿勢が見られた。

写真 生地の展示(ジェトロ撮影)

生地の展示(ジェトロ撮影)

写真 JOBブースの前景(ジェトロ撮影)

JOBブースの前景(ジェトロ撮影)

写真 JOBブースでの商談風景(ジェトロ撮影)

JOBブースでの商談風景(ジェトロ撮影)

(降籏正志、桑原繁)

(イタリア、日本)

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