1月は自動車国内販売が好調、生産・輸出も前年同月比増

(メキシコ)

米州課

2023年02月17日

メキシコの国立統計地理情報院(INEGI)は2月7日、1月単月の自動車統計(大型バス・トラックを除く)を発表した。(添付資料表1参照)。国内販売台数は9万4,414台(前年同月比20.1%増)、生産台数は28万315台(同2.4%増)、輸出台数は23万8,135台(同9.9%増)で、いずれも前年同月比で増加した。国内販売台数は、1月は季節的に落ち込むにもかかわらず、2022年の月間販売台数と比較すると、季節的に年間で最も販売台数が多くなる12月、大型割引セール「ブエン・フィン(Buen Fin)」が開催される11月を除けば、2022年3月に記録した9万5,199台以来の販売台数を記録した。生産台数も前月と比べて17.0%増産しており、直近の5カ月の中で最も多い台数を記録し、堅調に推移した。

1月の国内販売をメーカー別で見ると、販売台数が最も多かったのは日産で、前年同月比22.3%増の1万7,147台だった(添付資料表2参照)。次いで、ゼネラルモーターズ(GM)が1万422台(同比10.3%減)、トヨタが8,356台(2.1%減)、フォルクスワーゲン(VW)が7,607台(9.9%増)、起亜(KIA)が7,505台(2.0%増)と続いた。国内の販売状況はメーカーによって明暗が分かれた。寄与度は日産(4.0%)、マツダ(4.0%)、ステランティス(Stellantis、3.3%)などが高く、国内販売の増加を下支えした。

生産台数も堅調に推移したことについて、メキシコ自動車工業会(AMIA)は「生産台数と在庫の水準は、商品連鎖上の供給制限が弱まるにつれて徐々に改善されている」と評価した(「エル・エコノミスタ」紙2月8日)。メーカー別の生産台数は、GM5万6,182台(11.5%減)、日産4万5,237台(22.8%増)、ステランティス3万6,900台(70.8%増)、トヨタ2万3,703台(11.6%増)、起亜2万2,700台(7.3%減)と、販売同様に、メーカー各社の生産状況はさまざまだった。2月1日にAMIA会長に就任したオドゥラシル・バルケラ氏は「(1月単月の自動車統計は)ポジティブな傾向が見られ、工場の生産能力も回復しているため、2023年中、遅くとも2024年までには(新型コロナウイルスの)パンデミック以前の水準に到達するだろう」と予想した。

(小西健友)

(メキシコ)

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