ブハリ大統領、レッキ深海港の開港を宣言

(ナイジェリア)

ラゴス発

2023年01月30日

ナイジェリアのムハンマド・ブハリ大統領は1月23日、2022年10月に完工したラゴスのレッキ地区の深海港を訪問し、開港を宣言した。式典では公式試運転が行われた。港湾建設業者によると、2023年第3四半期(7~9月)末までに本格的に運用を開始するとしており、オペレーションはフランスのCMA-CGMグループ子会社のCMAターミナルが運営するレッキ・フリーポート・ターミナルが行う。
 
このプロジェクトは、ナイジェリア港湾局(NPA)とラゴス州政府、シンガポールが本社のコングロマリットのトララムグループ(Tolaram Group)、中国港湾エンジニアリング会社(CHEC)による共同出資事業で、投資額は15億ドルに上る。同港はナイジェリア初の深海港で、水深16メートルの1.2キロの岸壁に250万TEU(20フィートコンテナ換算)の容量を持つ13台の岸壁クレーンを備え、最大1万5,000TEUの容量の船舶を運航するなど、西アフリカで最大級となる予定だ。トララムグループが100%出資する民間資本の工業団地のラゴス自由貿易区工業団地(LFZ)に隣接する。
 
式典に参加したババジデ・サンウォオル・ラゴス州知事は「レッキ深海港は西アフリカ最大級のインフラであり、連邦政府、ラゴス州政府、民間関係者の協力によって実現した」と述べた。また、ナイジェリア港湾局のモハメド・ベロ・ココ局長は、水深16.5メートルの港には大型船舶や多くの貨物を入港できるとアピールした。ナイジェリア貨物協議会(NSC)事務局のエマニュエル・ジメ氏は、港は完全に自動化・デジタル化されているとし、低コストでシームレスなオペレーションを保証した。CHECの唐巧良会長は「中国アフリカフォーラム、『一帯一路』構想の枠組みの下、われわれはナイジェリア政府とインフラ分野の長期的な戦略的パートナーシップの確立を期待する」と述べた。
写真 レッキ深海港(2022年11月時点、ジェトロ撮影)

レッキ深海港(2022年11月時点、ジェトロ撮影)

(馬場安里紗)

(ナイジェリア)

ビジネス短信 bdfcb4c08eadcbe5