日立レール、A2Aとの提携で生産拠点の脱炭素化を推進

(イタリア、日本)

ミラノ発

2023年01月04日

日立製作所の鉄道システム事業におけるグループ会社の日立レールは12月15日、イタリアのエネルギー事業者A2Aと、日立レールの生産拠点における脱炭素化に向けて提携することを発表した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

今回、日立レールとA2Aは20年間のバーチャル電力購入契約(VPPA、注1)を締結。A2Aが初期投資と定期・臨時メンテナンスを担当し、日立レールが合意された金額でグリーンエネルギーを買い取る。A2Aは、日立レールのイタリアにおける3つの生産拠点(レッジョ・カラブリア、ナポリ、ピストイア)において、14メガワット(MW)規模の自己消費型の太陽光発電施設を設置する。今後 2 年間で 10万平方メートル以上の土地や屋根に、4万枚超の太陽光パネルを設置する予定。

日立レールのイタリアにおける生産拠点は、上記3カ所のほか、ジェノバ、ティト・スカーロ(南部バジリカータ州)、トリノを合わせた計6カ所。A2Aは今後、全ての生産拠点において太陽光発電施設の設置を予定しており、6拠点での年間エネルギー使用量31ギガワット時(GWh)の60%に当たる約19 GWhを発電することが可能となる。一連のプロジェクトにより、日立レールは二酸化炭素(CO2)の排出を年間約7,000トン削減することができ、これは、5ヘクタールの森林に4万2,000本の樹木を植えることに相当するという。既に日立レールは2020~2021年に、エネルギー管理の改善と再生可能エネルギーの導入によって、CO2排出量を30.5%削減しており、さらなるグリーン化が期待される。

地下鉄車両や列車制御システムでも存在感

また、日立レールは2022年11月4日に、ミラノ市が運営する交通事業社アジエンダ・トラスポルティ・ミラネージ(ATM)と、地下鉄用車両46編成(276両)の納入について、3 億 6,800 万ユーロの契約を締結した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。同車両は今回、A2Aとの提携で対象となったナポリとレッジョ・カラブリアの工場で生産される予定。

また、11月24日にも、日立レールを中心とした5社がRFI(注2)と、イタリアの鉄道路線網の列車制御システム[欧州鉄道交通管理システム(ERTMS)]の設計と設置に関する8 億 6,700 万ユーロの契約を締結するなど(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)、同社はイタリアでの存在感をさらに高めている。

(注1)発電事業者と需要者が、環境価値のみを取引し、実際の電力取引は行わない販売形態を指す。

(注2)レーテ・フェロビアリア・イタリアーナ(Rete Ferroviaria Italiana:RFI)。フェロビエデッロスタート(FS、旧イタリア国鉄)グループの1つで、鉄道インフラの運営部門を担う。

(平川容子)

(イタリア、日本)

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