2022年の外資利用額(実行ベース)、ドル換算で前年比8.0%増
(中国)
北京発
2023年01月24日
中国商務部は1月18日、2022年の中国の外資利用額(実行ベース)が前年比6.3%増の1兆2,326億8,000万元(ドルに換算すると、同8.0%増の1,891億3,000万ドル)に上り、安定的な成長を維持したと発表した。
産業別にみると、製造業の外資利用額は同46.1%増の3,237億元(約6兆1,503億円、1元=約19円)で、外資利用総額に占める割合が前年より7.8ポイント上昇して26.3%となった。ハイテク産業は同28.3%増で、総額に占める割合は同7.1ポイント上昇の36.1%となった。このうち、電子および通信設備製造業、科学技術成果の実用化サービス、情報サービスの成長率がそれぞれ、56.8%、35.0%、21.3%に達した。
投資元の国・地域別に見ると、主要国・地域からの投資が軒並み増加した。このうち、韓国、ドイツ、英国の対中投資がそれぞれ前年比64.2%増、52.9%増、40.7%増と大幅に伸びた。EUからの投資は92.2%増と急拡大し、「一帯一路」沿線国、ASEANはそれぞれ17.2%増、8.2%増だった。
投資先を中国国内の地域別にみると、中部、西部地域の伸び率はそれぞれ前年比21.9%増、14.1%増で、全国平均の伸び率を15.6ポイント、7.8ポイント上回った。山西省、河南省はそれぞれ3.3倍と2.2倍、広西チワン族自治区と陝西省はそれぞれ49.1%増、33.6%増となった。
大型プロジェクトの牽引役としての役割も強まっている。2022年の契約額1億ドル以上の外資大型プロジェクトによる外資利用額は前年比15.3%増の6,534億7,000万元に達し、外資利用総額の53.0%を占めた。
商務部元副部長の魏建国氏は1月19日、中国日報のインタビューに対し、「ハイレベルな対外開放のさらなる拡大と中国経済の回復に伴い、2023年の対中直接投資額は2桁の伸びとなり、通年で2,200億ドルから2,300億ドルに達する可能性がある」と予測した(「中国日報」1月19日)。
(趙薇)
(中国)
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