リチウム需要の急増で、間接税を輸出者に払い戻すレインテグロ制度の適用を除外

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2023年01月18日

アルゼンチン政府は1月16日、経済省決議15/2023号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布し、輸出品の生産から販売にかかった間接税を輸出者に払い戻す「レインテグロ(Reintegro)」制度の対象から、リチウムを除外する手続きを開始するよう関係部署に指示した。

除外対象となるのは、リチウム、酸化リチウム、水酸化リチウム、塩化リチウム、炭酸リチウムで、メルコスール対外共通関税分類番号(NCM)2805.19.90、 2825.20.10、2825.20.20、2827.39.60、2836.91.00の輸出。

決議の中で政府は、電気自動車(EV)の登場が市場に変化をもたらしてリチウムの需要が増加、価格の上昇も相まって、国内のリチウム開発プロジェクト数が飛躍的に増加しており、リチウム資源の持続的な開発には競争力、技術、インフラの改善に予算が必要であることから、レインテグロ制度からの除外が適当との見方を示した。

鉱業庁によると、国内には38のリチウム開発プロジェクトがあり、そのうち2つのプロジェクトが生産段階にあり、輸出を行っている。2022年1~11月の輸出額は前年同期比3.4倍の6億2,000万ドルとなっている。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

ビジネス短信 737321fc821085cb