トルコ白物家電大手アルチェリッキと米ワールプール、欧州事業統合で合意

(トルコ、米国)

イスタンブール発

2023年01月25日

トルコの白物家電大手のアルチェリッキ(Arçelik)は1月17日、米国のワールプール(Whirlpool)と両社の欧州事業を統合するための最終的な現物出資契約(Contribution Agreement)に署名したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。これによって、アルチェリッキとワールプールの欧州家電事業が統合され、合弁で新会社が設立される。

新会社は、アルチェリッキのオランダ子会社アルダッチ(Ardutch)が75%、ワールプールの子会社ワールプール・EMEA・ホールディングス(Whirlpool EMEA Holdings)が25%の出資となり、ワールプールがイタリア、ポーランド、スロバキア、英国に有する9つの生産拠点、欧州の子会社38社、アルチェリッキがルーマニアに有する2つの生産拠点と、欧州の子会社25社を統合することとなる。

新会社は、ワールプールのインデシット(Indesit)、ホットポイント(Hotpoint)などのブランドに加え、アルチェリッキのグルンディッヒ(Grundig)、アークティック(Arctic)といったブランドによる冷蔵庫、洗濯機、掃除機などの家電製品の製造、販売、アフターサービスを提供する。また、アルチェリッキのベコ(Beko)、ブルームベルク(Blomberg)、アルタス(Altus)、ワールプールのワールプール(Whirlpool)ブランドについて、地域ブランド権を40年間保有する。

新会社の設立は2023年下半期に完了する予定で、年間売上高は2021年の両社の販売業績から約60億ユーロと見込まれる。統合によるコストシナジーは2億ユーロ以上、年間生産能力は2,400万台と期待される。また、欧州はアルチェリッキにとって最大の輸出市場で、製品だけでなく、サプライチェーン、販売ネットワークなどの統合による優位性につながると期待されている。

これとは別に、両社は、ワールプールのアラブ首長国連邦(UAE)とモロッコの子会社をアルダッチに売却(約2,000万ユーロ)することで合意した。ワールプールは欧州・中東・アフリカ地域の事業の大半をアルチェリッキに委ねることになる。

アルチェリッキはトルコ最大のコングロマリットのコチ・ホールディングの傘下企業。2021年7月には日立グローバルライフソリューションズ(日立GLS)と、アルチェリッキ・ヒタチ・ホームアプライアンス(Arçelik Hitachi Home Appliances、AHHA;出資比率アルチェリッキ60%、日立GLS40%、タイに拠点)を設立してアジアに足場を築き、2021年5月にワールプール・トルコ、2022年6月にはロシアからの撤退を決定したワールプール・ロシア、インデシット・インターナショナルの全株式を買収するなど、急速に国際展開規模を拡大している。

(中島敏博)

(トルコ、米国)

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