第3四半期のGDP成長率は前年同期比5.9%も減速続く
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2023年01月04日
アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)は12月15日、2022年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率は前年同期比5.9%、季節調整済み前期比1.7%と発表した(添付資料図参照)。前年同期比で7四半期連続、前期比で5四半期連続のプラス成長だったものの、経済成長は減速傾向が続いている。
産業分野別に前年同期比でみると、16分野のうち、農業・牧畜・狩猟・林業、漁業、電気・ガス・水道を除く13分野がプラスとなった(添付資料表参照)。増減寄与度でみると、特に製造業、商業(卸売り・小売り)・修理業、ホテル・レストランがGDP成長率全体を押し上げた。需要項目別では、政府消費と輸出が前年同期比でマイナスとなった。増減寄与度では、特に民間消費がGDP成長率全体を押し上げた。
GDPの先行指標であり、月次で公表される経済活動指数(EMAE)をみると、10月も減速が続いている。また、中央銀行が民間エコノミストらを対象に毎月実施している主要経済指標の予測値に関するアンケート調査(REM)の最新調査結果
(2022年11月版)によると、2022年第4四半期のGDP成長率の予測値の中央値は前期比マイナス1.0%、通年では前年比5.3%のプラス成長となっている。2023年は、新型コロナ禍による経済活動停滞の反動効果が剥落し、前年比0.7%の低成長を予測している。
(西澤裕介)
(アルゼンチン)
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