オーストラリア、中国・香港・マカオからの渡航者に新型コロナ陰性証明書の提示義務付け

(オーストラリア、中国、香港、マカオ)

シドニー発

2023年01月17日

オーストラリア連邦政府は1月5日、中国、香港、マカオからの渡航者に対して新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)陰性証明書の提示の義務付けを開始した。出発前の48時間以内に行ったPCR検査もしくは他の核酸増幅検査(NAAT)、または迅速抗原検査(RAT検査、注1)の陰性証明書を求めている。なお、他国から中国、香港、マカオで乗り継ぎ、オーストラリアへ入国する場合(ただし、オーストラリアへの渡航に要する時間が24時間未満であることが条件)は対象外。例えば、日本から中国、香港、マカオを経由してオーストラリアへ渡航する場合(かつ渡航時間に関する上記条件を満たす場合)、証明書を提出する必要はない(注2)。

マーク・バトラー保健・高齢者介護担当相は1月1日、今回の措置の実施について、国内ではもはや新型コロナのパンデミックへの緊急事態として対応する段階ではないものの、新たな変異株の潜在的なリスクからオーストラリアを守るために実施を決定したと説明した。

また、オーストラリアから中国への渡航警戒レベルについて、オーストラリア外務貿易省は、全4段階のうち上から2番目の「高いレベルの警戒が必要」(レベル2)としている。一方、中国政府は、オーストラリアから中国への渡航者に対して、出発前の48時間以内に行ったPCR検査の陰性証明書を求めている。なお、オーストラリアに対しては、ビザ発給一時停止などの措置は1月16日時点で実施していない。

(注1)RAT検査は、医師が行うもの、または医師の管理下で行われたものに限定している。

(注2)本措置の詳細は、保健省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますのページで確認できる。

(青島春枝)

(オーストラリア、中国、香港、マカオ)

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