第4回ドイツ・アフリカビジネスサミット2022が開催

(アフリカ、ドイツ、南アフリカ共和国)

ヨハネスブルク発

2022年12月26日

南アフリカ共和国のヨハネスブルクで12月6~8日、南ア・ドイツ商工会議所とサブサハラ・アフリカイニシアチブ(SAFRI、注)の主催で「第4回ドイツ・アフリカビジネスサミット2022(GABS)」が開催された。ドイツとサブサハラ・アフリカ諸国の政府や財界関係者500人以上が一堂に会した。南ア政府からは、エブラヒム・パテル貿易産業相が参加した。

GABSは、アフリカ諸国での連携強化および経済発展の促進を目的とし、2015年から2年に1度開催されている。今回は、グローバルサプライチェーン、スタートアップ、アフリカにおける医療イノベーション、アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA、2021年1月7日記事参照)などのトピックについて、パネルディスカッションやネットワーキングが行われた。

ドイツのロベルト・ハベック副首相は演説で、「ドイツ政府は今後、追加のインセンティブなどを検討し、アフリカでのさらなる貿易投資の奨励に取り組む」と述べた。2021年にドイツがアフリカに投資した額は約16億ドルだが、その額は同国全体の直接投資額の1%未満にとどまる。その50%近くが南アに集中しており、続いてエジプト、モロッコと続く。大手自動車メーカーのほか、シーメンス、コンチネンタルAG、シェフラーグループなどが南アに拠点を構える。

2021年のドイツの対アフリカ輸出の総額は約273億8,729万ドルで、主要品目はボイラーおよび機械類・関連部品や、鉄道関連、電気機器、光学機器、医薬品などだ。総輸出額の約35%が南ア向けだった。一方、ドイツはアフリカ諸国から植物性燃料や貴石、金属製品、鉱石などを輸入しており、輸入総額は252億5,631万ドルだった。

(注)SAFRIは、ドイツ商工会議所連合会(DIHK)やドイツ・アフリカ経済連合(AV)などが共催する地域イニシアチブ。ドイツ企業にアフリカがチャンスのある大陸という認識を向上させ、アフリカにおける貿易・投資の促進を目的とする。

(堀内千浪)

(アフリカ、ドイツ、南アフリカ共和国)

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