在欧日系企業の基本給上昇率、2022年度4.14%、翌年度見込みは4.65%、ジェトロ調査

(欧州)

欧州ロシアCIS課

2022年12月14日

ジェトロが9月1~26日に実施したアンケート調査結果(注)によると、在欧日系企業の基本給(名目、平均)のベースアップ率は、今期(2022年度)が4.14%、来期(2023年度)見込みが4.65%だった。ベースアップ率は今期と来期見込みとも、西欧より中・東欧で高くなった。

業種別にみると、製造業の今期のベースアップ率は4.26%で、非製造業の4.05%を0.21ポイント上回った。来期見込みについても、製造業が4.67%と、非製造業の4.63%よりわずかに高かった(添付資料図1参照)。​

ベースアップ率が高い上位3業種は以下のとおり。

  • 今期:「建設/プラント/エンジニアリング」(6.25%)、「通信/IT/ソフトウエア/情報システム/デジタルサービス」(5.95%)、「ゴム製品」(5.87%)
  • 来期見込み:「その他製造業」(7.50%)、「ノンバンク」(7.17%)、「非鉄金属」(6.00%)

地域別にみると、中・東欧の今期のベースアップ率は7.47%で、西欧の3.48%より3.99ポイント高かった。来期見込みについても同様に、中・東欧が7.21%と、西欧の 4.14%を超えた。来期のベースアップ率の見込みは、西欧では製造業・非製造業とも今期より高くなるが、中・東欧の製造業では今期と同率、中・東欧の非製造業では今期を下回る。

国別では、今期・来期共通で、ハンガリー、ポーランド、ルーマニアの順で、平均ベースアップ率が高い日系企業の所在国となった(来期見込みについては、添付資料図2参照)。

(注)在欧日系企業1,445社を対象に2022年度海外進出日系企業実態調査(欧州編)を実施し、857社から有効回答を得た(有効回答率59.3%)。その一部結果を速報としてとりまとめた。

(上田暁子)

(欧州)

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