カスティージョ前大統領の勾留を18カ月延長、暴動対策で8州に戒厳令

(ペルー)

リマ発

2022年12月16日

ペルーのファン・カルロス・チェクレイ最高裁判事は12月15日、ペドロ・カスティージョ前大統領の逃亡予防を目的として、18カ月間の勾留期間延長を発表した。国家検察庁のウリエル・テラン上級検事が提出していたカスティージョ前大統領に対する「国家反逆罪」「共謀罪」「権力の乱用」「治安妨害罪」などの訴状に基づくもの。同様に国家反逆罪と共謀罪に問われているアニーバル・トーレス元首相についても、リマ市とカジャオ憲法特別区外への無許可移動の禁止を含む行動制限が課せられた。なお、トーレス元首相は同決定の際にはリモート形式で参加したものの、居場所については不明だ。

また、ペルー首相府(PCM)は12月15日、カスティージョ前大統領派の暴動が特に激化している8州15県1地区に、5日間の夜間外出禁止令(戒厳令)を発出する大統領令第144-2022-PCM号を公布した(戒厳令の導入地域と時間については添付資料表参照)。同大統領令では、食品産業の生産、収穫、配送、販売などのための外出や報道関係者の活動は認めている。また、医療従事者、薬局、農業・漁業・養殖従事者、運送業、警備業、配達業、外食産業、ホテル業、金融業、電力、水道、ガス、燃料、通信、清掃、ごみ収集、葬儀、通院のための自家用車移動などの生活に必要な活動も認めている。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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