瀋陽市と大連市、12月5日から新型コロナ防疫措置を合理化

(中国)

大連発

2022年12月08日

中国で新型コロナウイルス感染の防疫措置が各地で最適化されていることに伴い、遼寧省瀋陽市と大連市の両政府は12月5日、感染拡大の予防抑制措置の合理化に関する通知を発表した。

瀋陽市と大連市の共通事項は以下のとおり。

  1. 養老施設、福祉施設、医療機関を除き、市民が公共施設に入場する際や、地下鉄やバスなど公共交通機関を利用する際、PCR検査陰性証明の確認は行わない。
  2. 市民は薬局やオンラインのショッピングサイトで「一退両抗」類薬剤を購入する際、PCR検査陰性証明の確認や実名登録は不要とする。
  3. 新型コロナワクチンの接種条件を満たしている市民に早急な接種を促す。特に瀋陽市は80歳以上、大連市は60歳以上のワクチン接種率を引き上げる。

瀋陽市のみの通知内容は以下のとおり。

  1. 感染リスクのあるエリアや重点的に管理される人を除き、定例化したPCR検査は行わない。
  2. 「一退両抗」類薬剤以外に、せき止め薬の購入もPCR検査陰性証明の確認や実名登録は不要とする。
  3. 養老施設、福祉施設などは引き続き封鎖管理を実施。医療機関への立ち入りは場所コードと健康コードのスキャン、検温、48時間以内のPCR検査陰性証明の確認が必要。
  4. 企業や工業園区はそれぞれ組織の自己責任でマスク着用や検温、健康コードのチェックなどによる防疫措置を講じること。感染が拡大している区域では、企業は条件を具備していることを前提に封鎖管理を行うことを認めるが、恣意的に操業を止めてはならない。

遼寧省衛生健康委員会の発表によると、12月6日の瀋陽市の新規感染者数は98人(無症状感染者57人を含む、国内症例のみ)、大連市の新規感染者数は86人(全て無症状感染者、国内症例のみ)となっている。

(注)「一退両抗」類薬剤は解熱剤、抗ウイルス薬、抗生剤などの薬剤を指す。

(王哲)

(中国)

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