民間正規労働者への年末特別賞与の支給を雇用主に義務付け
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2022年12月27日
アルゼンチン政府は12月17日、必要緊急大統領令第841/2022号を公布し、一部の民間正規労働者を対象に、通常12月に支払われる賞与(通称SAC、アギナルド)に加えて、年末の特別賞与の支払いを雇用主に義務付けると発表した。特別賞与は今回1度限りのもので、12月分給与と同時に支給しなければならない。
必要緊急大統領令によると、年末の特別賞与の受給対象者は、SACを含まない12月分の手取り給与が18万5,859ペソ(約14万1,253円、1ペソ=約0.76円)までの民間正規労働者。支給額は手取り給与額によって異なる。例えば、手取り給与が16万1,859ペソなら、特別賞与として2万4,000ペソが支給され、手取り給与が17万ペソなら、受給対象上限の18万5,859ペソとの差額の1万5,859ペソが支給される。時給制の場合は、1週間当たりの労働時間が40時間の場合は2万4,000ペソ、同30時間は1万8,000ペソ、同20時間は1万2,000ペソ、同10時間は6,000ペソなどと計算する。
アルゼンチン中規模企業連合(CAME)や建築会議所(Camarco)、ブエノスアイレス州経済連合(FEBA)などさまざまな団体が政府の決定に反対する声を上げている。今回の政府決定は突然かつ一方的であり、多くの中小企業が対応困難と報じられている。(2022年12月17日付現地紙「インフォバエ」)。
(山木シルビア)
(アルゼンチン)
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