米シェブロン、LNG事業拡大で増大する世界の需要に対応

(米国、オーストラリア、アンゴラ、赤道ギニア、欧州)

ヒューストン発

2022年12月26日

米国石油大手シェブロン(本社:カリフォルニア州サンラモン)は12月20日、増大する世界の液化天然ガス(LNG)需要に対応するため、LNG事業を拡大していると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

発表によると、天然ガスに対する需要は世界中で高まっており、各国の経済成長とクリーンエネルギーへの転換に伴い、世界市場はより多くのエネルギーとガスの供給を必要としている。また、最近の地政学的緊張は、特に欧州において、天然ガスの入手可能性と価格に影響を与えているという。同社は既に、オーストラリア西部やアンゴラ、赤道ギニアでLNGを生産するなど強固なLNG事業を展開しており、LNGをより広く流通させるために、米国や東地中海などの地域でもLNGの生産を増やしているという。

シェブロンの米州ガス供給・トレーディング部門ジェネラルマネージャーであるスコット・マッケイ氏は「当社が米国で生産しているLNGの輸出能力は、中期的に欧州のガス需要を満たすために、理想的な場所に位置する」と述べた。

シェブロンは、米国メキシコ湾岸のLNGを供給するために、パーミアン盆地での天然ガス生産を増強している(2022年6月17日記事参照)。また、パーミアン盆地のガスを世界中の最終消費市場に供給するために、パイプラインによる供給能力が順次拡大されている(2022年8月5日記事参照)。同盆地はテキサス州西部とニューメキシコ州南東部の一部にまたがる広大な地域で、国内有数のシェールオイルとシェールガスの生産地として知られている。

(沖本憲司)

(米国、オーストラリア、アンゴラ、赤道ギニア、欧州)

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