広汽集団、広州市内最大規模のNEV電池工場建設開始を発表

(中国)

広州発

2022年12月15日

中国自動車大手の広州汽車集団(以下、広汽集団)は12月11日、傘下の車載電池を手掛ける因湃電池科技が工場建設を開始すると発表した。

因湃電池科技は、2022年10月26日に広州市番禺区に設立された。登録資本金は10億元(約200億円、1元=約20円)で、広汽集団傘下の新エネルギー自動車(NEV)メーカー「広汽埃安新能源汽車(AION)」と自社ブランド伝祺(トランプチ)を手掛ける「広汽乗用車」、商社機能を持つ「広汽商貿」が共同出資した。

新工場への総投資額は109億元で、敷地面積は約666畝(約44万平方メートル、1畝=約667平方メートル)となり、広汽集団は、広州市内最大規模の動力電池・蓄電池プロジェクトと紹介している。主な事業として、NEV向け動力電池の研究開発、製造、販売などを展開する。

工場の建設は2023年10月に完了する予定。その後、2024年3月までに年間約6ギガワット時(GWh)の生産能力を備える第1期生産ラインの導入と、2025年末までに約36GWhの生産ラインの導入を予定している。自動車60万台の組み立て需要を満たすことができる生産キャパシティーとなり、年間生産額は210億元規模となる見込みだ。

2022年1~11月における、広汽集団のNEVの累計販売台数は前年同期比2.2倍の27万2,207台で、うち、AIONのNEVの累計販売台数は2.3倍の24万1,149台だった。中国自動車工業協会(CAAM)の統計によると、中国の2022年1~11月のNEV販売台数は前年同期比2倍の606万7,000台で、自動車市場全体に占めるシェアは25%に達している。

(汪涵芷)

(中国)

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