米テスラ、同社初の貨物用EVトラックをペプシコに納品

(米国)

ロサンゼルス発

2022年12月09日

米国のテスラ(本社:テキサス州)は12月1日、同社初の大型貨物用電気自動車(EV)トラック「テスラ・セミ」を食品・飲料製造大手のペプシコ(本社:ニューヨーク州)に納車したと発表した。ネバタ州スパークスのテスラのギガファクトリーから、ペプシコグループ会社フリートレイのカリフォルニア州モデストにある工場に出荷した。

テスラは2017年にクラス8の大型貨物用EVトラック製造を発表しており、ペプシコから100台の受注を受けたと報道されていた(専門ニュースサイト「エレクトレック」2017年12月12日)。テスラ・セミは8万2,000ポンド(約37.2トン)の貨物を積載した場合、1回の充電で約500マイル(約800キロ)の走行が可能という。

ペプシコはフリートレイのモデスト工場のゼロエミッション化プロジェクトに参加しており、カリフォルニア州大気資源委員会(CARB)からクリーン貨物輸送技術に関する助成金を約1,540万ドル受けている。同プロジェクトは、テスラのEVトラック15台に加え、米ピータービルト(本社:テキサス州)のEVトラック6台や中国のEV大手比亜迪(BYD)のEVヤードトラック3台、米クラウンの電動フォークリフト12台、スウェーデンの自動車大手ボルボの再生可能天然ガス(RNG)駆動のトラック38台の利用を見込む大きなプロジェクトとなっている。また、テスラ・セミを購入する企業は、1台につき4万ドルの連邦税額控除を申請できるという(「ロサンゼルス・タイムズ」紙電子版2022年12月2日)。

米国では、温室効果ガス(GHG)排出削減を求められている大手企業からEVトラック需要拡大が見込まれる中、テスラは2022年10月、スパークスのギガファクトリーで2024年までに5万台のテスラ・セミを製造すると発表していた。

(サチエ・ヴァメーレン)

(米国)

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