ジェトロ、北東部ペルナンブコ州都で日本産和牛と精米の試食会開催

(ブラジル、日本)

サンパウロ発

2022年11月21日

ジェトロは1110日、美しい海岸線で観光としても注目され、近代臨海工業都市として急速に発展しているブラジル北東部ペルナンブコ州の州都レシフェで、在レシフェ日本総領事館と連携した日本産和牛・精米のプロモーションと受容性調査を目的とした試食会を実施した。

レシフェには日系企業の進出は少ないが、日本食品を取り扱う店舗は現地に根付いており、高級日本食レストランも存在し、主にすしを提供している。現地での日本産和牛の取り扱いはなく、日本産の精米を食べた経験も少ないため、レストランや小売りの関係者だけでなく、消費者の各商材に対する認知度は低い。そこで、ジェトロはこうしたイベントを開催することで、より多くの事業者や消費者の関心を喚起し、市場拡大を図り、日本からの輸出量増加につなげていくことを狙いとしている。

試食会は、在レシフェ日本総領事公邸で、ペルナンブコ州バー・レストラン協会のアブラセル(ABRASEL)副会長や、ペルナンブコ州商業協会会長、有名レストランのシェフ、「グローボ(GLOBO)」や「フォーリャ」誌のジャーナリストなどを招いて行った。ジェトロ・サンパウロ事務所の職員が日本産和牛と外国産和牛の違いを説明。日本産和牛が高価な背景などについて情報提供を行った。

参加者は高級食材としての価値認識、消費者向け説明が重要とコメント

試食の説明では、公邸料理人が趣向を凝らした食べ方を提案、紹介した。参加者の人気を得たのは、和牛のうまみ成分を存分に引き出した煮込み料理。また、和牛の甘辛煮と特製手打ち麺のわん物、和牛とご飯の丼ものも高評価を得ていた。その他にも、和牛せいろ蒸し、牛カツとブラジル野菜の盛り合わせには特製のタレが紹介され、参加者の感嘆の声がずっと上がっていた。

日本産和牛を試食した参加者は「日本産和牛の柔らかさに驚いた。レシフェ市場には高級な和牛を取り扱う市場がある。良質な現地産のアンガス牛の23倍の価格でも提供することは可能」などとコメントした一方で、「高級食材のため、高所得層向けのレストランでの取り扱いになり、日常的ではなく特別な時に食べるもの。和牛が高価である説明も消費者に理解させるのが重要」とのコメントもあった。

精米については「ブラジル現地のジャポニカ米は全て日本産の精米と思っていたが、今日初めて日本産の精米を食べて、とてもおいしく感じた。それとともに味の違いも認識した」とコメントしていた。

写真 あいさつする佐野浩明総領事(左、ジェトロ撮影)

あいさつする佐野浩明総領事(左、ジェトロ撮影)

写真 あいさつする原宏ジェトロ・サンパウロ事務所長(中央、ジェトロ撮影)

あいさつする原宏ジェトロ・サンパウロ事務所長(中央、ジェトロ撮影)

写真 ジェトロ・サンパウロ事務所のエリーナ・川口所員による日本産和牛の魅力説明(ジェトロ撮影)

ジェトロ・サンパウロ事務所のエリーナ・川口所員による日本産和牛の魅力説明(ジェトロ撮影)

(斎藤裕之)

(ブラジル、日本)

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