EIT、ルーマニアのリチウムイオン電池メーカーの増産を発表

(ルーマニア、EU)

ブカレスト発

2022年11月16日

欧州イノベーション・技術機構(EIT)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは11月14日、投資ファンドのEITイノエナジー(本部:オランダ)が、ルーマニアのリチウムイオンバッテリーメーカーであるプライム・バッテリーズ・テクノロジー(Prime Batteries Technology、以下PBT)へ投資する契約をPBTと締結したと発表した。具体的には、PBTのバッテリーの年間生産能力を8ギガワット時(GWh)に拡大することを目指す。PBTは2016年設立で、自動車やスマートグリッド、産業機械向けのリチウムイオンバッテリーを生産している。PBTのビチェンツィウ・チョバヌ最高経営責任者(CEO)は「当社はすでに2023年と2024年の2年間分の多くの受注を抱えている。製品の品質と性能は、売り上げの80%以上がリピーターによる発注である事実から裏付けられている。需要増に応えるため、年間生産能力を2024年までに2GWh、2026年までに8GWhに拡大することを目指している」と述べた。

PBTに投資するEITイノエナジーは、欧州委員会が2017年10月に設立した欧州バッテリー同盟(EBA)を主導しており、米国調査会社ピッチブックから「最も活動的な持続可能エネルギーのファンド」としてランクされている。大規模バッテリー工場「ギガ・ファクトリー」にも投資しており、最近ではノースボルト(Northvolt、スウェーデン)の27億5,000万ドルの資金調達ラウンドや、ベルコール(Verkor、フランス)の2億5,000万ユーロの創業ラウンドをクローズしてきた。

(西澤成世)

(ルーマニア、EU)

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