テュルク諸国機構、経済協力加速で合意

(ウズベキスタン、カザフスタン、トルコ、アゼルバイジャン、キルギス、トルクメニスタン、ハンガリー)

タシケント発

2022年11月21日

ウズベキスタンの古都サマルカンドで11月11日、第9回テュルク諸国機構(注)首脳会議が開催された。2022~2026年の同機構戦略や、国際複合輸送に関する協定、通関簡素化の協定、貿易円滑化の戦略など10を超える多国間文書が採択された。

首脳会議でウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は、加盟国の貿易額全体に占める相互貿易の割合が4%にすぎないことを指摘し、貿易、投資、サービスの交流を促進する目的から、「国際テュルク経済フォーラム」を毎年開催することを提案した。

ミルジヨエフ大統領とカザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ大統領はサミットでの演説で、カザフスタン、アゼルバイジャン、トルコの3カ国を通過するカスピ海横断国際輸送ルートの重要性を強調した。トカエフ大統領は2025年までに200億ドルの投資を呼び込み、鉄道や道路の代替ルートの調査、デジタル輸送システムの構築、国境検問所の近代化など、物流インフラの発展と貨物量の増加を目指す意向を表明した(「カズインフォルム」11月11日)。

サミットでは「テュルク投資基金」の設立を決定。「テュルク開発銀行」の設立に向けた協議も行われていることが報じられている(「メディア・AZ」11月12日)。

また、同機構の議長国がトルコからウズベキスタンに引き継がれた。次回のサミットは2023年にカザフスタンで開催することを決定した。

(注)テュルク諸国機構は、2009年10月3日にテュルク語圏諸国協力会議、またはテュルク評議会の名称で設立されたテュルク語圏諸国の国際組織で、2021年11月12日にイスタンブールで行われた首脳会議で現在の名称に変更された。トルコ、アゼルバイジャン、カザフスタン、キルギス、ウズベキスタンの5カ国が加盟し、トルクメニスタン、ハンガリーがオブザーバー参加している。

(ウラジミル・スタノフォフ)

(ウズベキスタン、カザフスタン、トルコ、アゼルバイジャン、キルギス、トルクメニスタン、ハンガリー)

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