中国広州汽車グループの合弁企業、広汽FCAが破産申請

(中国)

広州発

2022年11月02日

中国自動車大手の広州汽車集団(以下、広汽グループ)は10月31日に開催した株主総会で、ステランティス(本社:オランダ・アムステルダム)との合弁企業である広汽菲亜特克莱斯勒汽車(以下、広汽FCA)の裁判所への破産申請に関わる提案を可決した。

広汽グループの発表では、近年、広汽FCAの経営は製品の競争力の低下などにより、苦境に陥っていたと説明。2022年9月30日時点における広汽FCAの負債総額は、81億1,300万元(約1,622億6,000万円、1元=約20円)と、資産総額(73億2,200万元)に対する負債比率は110.8%に達しているとした。広汽FCAは現行の法律に基づいて、裁判所に破産の申立書を提出する予定。

中国自動車工業協会によると、広汽FCAの2022年1~9月における自動車生産台数〔スポーツ用多目的車(SUV)のみ〕は前年同期比93.1%減の822台、販売台数は87.4%減の1,861台だった。また、広汽FCAは2017年に中国市場で20万5,177台を販売したが、2018年(販売台数12万5,181台)には販売台数が約4割減少した。

なお、広汽グループは、今回の広汽FCAの破産申立により広汽グループの経営に大きな影響は及ばないとしている。

(梁梓園)

(中国)

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