世界のCVCつなぐ「GCV Asia Congress」開催

(日本)

イノベーション促進課

2022年11月30日

グローバルコーポレートベンチャー(GCV)は1116日、「GCV アジア・コングレス(Asia Congress2022」をソニーシティ大崎(東京都品川区)で開催した。102526日にブラジル・サンパウロで開催された「コーポレート・ベンチャー・イン・ブラジル(Corporate Venture in Brasil2022」(2022年11月16記事参照)に続き、今回はアジアのスタートアップエコシステムを構成するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)などのプレーヤーが一堂に会し、日本をはじめとするアジアへの投資活動やその成功事例について議論した。

写真 会場の様子(ジェトロ撮影)

会場の様子(ジェトロ撮影)

「日本のCVCエコシステムの概要(Overview of Japans CVC Ecosystem)」と題したパネルディスカッションでは、ソニーベンチャーズ、ウーブン・キャピタル、日立ベンチャーの日本のCVC3社が投資先企業や親会社の成功にどのように貢献しているのか事例を共有した。また、1115日に日本で初めての投資を行ったドイツ化学大手エボニックインダストリーズのベンチャーキャピタル部門のエボニックベンチャーキャピタルも参加し、マネジングディレクターのベルンハルト・モール氏は「CVCの国際化(Internationalization of a CVC Unit)」と題する基調講演で、投資部門の国外展開への学びとして、各地域の投資の特徴を理解し、その地域に合わせた投資アプローチの重要さを語った。

そのほか、「成功へのヒント-CVCとして新市場に参入する方法(Tips to succeed: How to enter a new market as a CVC)」と題したセッションでは、ジェトロの曽根一朗理事とbpベンチャーズのマネジングパートナーのソフィア・ナドゥール氏が対談した。bpベンチャーズが新市場を開拓する際の経験として、ソフィア氏は「新市場に参入する際のポイントとして、市場の勢いを理解すること、政府の支援を理解すること、インフラ面で何が存在するかを把握することが重要」と語った。曽根氏は、日本での投資先の検討に当たって、ジェトロが提供できるサポートについても共有した。

写真 座談会の様子(ジェトロ撮影)

座談会の様子(ジェトロ撮影)

GCV202331516日にGCVI Summit外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを米国カリフォルニア州モントレーで開催する予定。

(佐々木栞里、飯村道、加賀悠介)

(日本)

ビジネス短信 a56c981a6ef68f7f