中東・北アフリカの人口は2060年に8億人超えの予測
(中東、アフリカ、エジプト、イラク、イエメン、トルコ、イラン)
中東アフリカ課
2022年11月18日
国連は11月15日、世界人口予測2022年版を発表した。発表によると、同日付で世界人口は80億人を突破した。世界人口は2080年には100億人を超え、ピークに到達すると予測している。
中東・北アフリカ地域(注1)については、エジプト、イラク、イエメンなどが地域の人口増加を牽引(添付資料「図 中東・北アフリカ主要国の人口推移」「表1 中東・北アフリカ諸国の人口順位」参照)し、2021年の5億6,000万人から2027年に6億人、2041年に7億人、2060年に8億人を突破し、2095年にピークの8億6,000万人に到達するとの予測だ。しかし、域内でエジプトに次ぐ人口を有するイランは2054年に9,920万人、3位のトルコは2056年に9,630万人をピークにその後減少に転じ、地域全体としては増加ペースが鈍化していく見込みだ。
合計特殊出生率(注2)についても、1990年は大半の国で世界平均を大きく上回っていたが、2021年は19カ国中9カ国が、2050年にはエジプト、イラク、イスラエル、イエメンを除く15カ国が世界平均を下回る(添付資料表2参照)。平均年齢(中央値)についても、中東・北アフリカ地域は比較的若年層人口が厚いのが特徴となっているが、今後、イランやクウェート、トルコなどで高齢化が進み、世界平均を上回る国が増えると予測されている(添付資料表3参照)。
(注1)アルジェリア、エジプト、リビア、モロッコ、チュニジア、イラン、バーレーン、イラク、イスラエル、ヨルダン、クウェート、レバノン、オマーン、カタール、サウジアラビア、シリア、トルコ、アラブ首長国連邦(UAE)、イエメン。
(注2)1人の女性が一生のうちに出産する子供の平均数。
(佐藤丈治)
(中東、アフリカ、エジプト、イラク、イエメン、トルコ、イラン)
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