尹大統領、「韓・ASEAN連帯構想」を発表

(韓国、ASEAN)

ソウル発

2022年11月14日

韓国大統領府は1111日、プノンペンで開催された第23回韓・ASEAN首脳会議の結果を発表した。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は首脳会議の冒頭、新たに提唱した「自由で平和で繁栄するインド太平洋地域」に関するビジョンの下、核心的パートナーのASEANに特化した協力を推進するための「韓・ASEAN連帯構想」(KASIKorea-ASEAN Solidarity Initiative)を発表した。

KASIは韓国の「インド太平洋戦略ビジョン」を基礎とし、外交・安全保障面では、ルールに基づいた国際秩序を通じた域内の平和と安定のため、韓・ASEAN外交当局間の戦略対話の活性化や、韓・ASEANの防衛閣僚会議の定例化を提案した。

経済面では、韓・ASEAN間の共同発展と繁栄に向け、韓・ASEAN自由貿易協定(FTA)にデジタル通商協力を追加してアップグレードする、ASEAN側のニーズの高い電気自動車(EV)・バッテリー・デジタル分野での協力を積極的に強化するといった内容を盛り込んだ。これらにより、EVのインフラ構築や技術標準化、バッテリーリサイクル分野の協力の青写真を描くことができるとしている。さらに、気候変動と環境分野の協力を積極的に推進するため、(1)「韓・ASEANメタン行動パートナーシップ」(注1)の発足、(2)「韓・ASEANカーボンニュートラルおよびグリーン転換センター」(注2)の設立、(3)「韓・ASEAN大気汚染対応事業」(注3)を通じ、大気汚染改善に向けた協力事業を実施するとした。

尹大統領は、これらKASIに基づく事業のため、今後5年間にわたり、従来の予算規模を倍増し、(1)韓・ASEAN協力基金に年間3,200万ドル、(2)韓・メコン協力基金に年間1,000万ドル、(2)韓・海洋東南アジア協力基金に年間600万ドルをそれぞれ拠出することを公約した。さらに、2024年にASEANとの対話関係樹立35周年を契機に、韓・ASEAN関係を「包括的戦略パートナー関係」(注4)に格上げすることを正式に提案した。

(注1ASEANのメタン削減能力強化や関連事業実施のための基盤づくりを目的とした協力イニシアチブ。

(注22024年から運営されるASEANのカーボンニュートラルとグリーン転換実施を支援する機関。

(注32023年から開始するASEANの大気汚染改善に関する韓・ASEAN協力基金活用事業。

(注4ASEANが対話の相手国と結ぶ最高レベルのパートナーシップ(CSPComprehensive Strategic Partnership)。

(当間正明)

(韓国、ASEAN)

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