ドイツ自動車大手3社、2022年第3四半期までの販売台数は前年同期比で減少
(ドイツ、世界)
ミュンヘン発
2022年11月15日
ドイツ自動車大手のBMWは11月3日、2022年第1四半期~第3四半期(1~9月)の全世界の乗用車販売台数を発表した。これで、フォルクスワーゲン(VW)グループ、メルセデス・ベンツグループを含むドイツ自動車大手の2022年の第3四半期までの販売実績がそろった。同四半期までの世界販売台数は、半導体などの部品不足や新型コロナウイルス感染拡大の影響などを受け、3社とも前年同期比で減少した。他方、バッテリー式電気自動車(BEV)の販売は3社ともに好調だった。
VWグループの2022年の第3四半期までの乗用車販売台数(注1)は、前年同期比13.6%減の583万9,194台だった。一方、BEVの世界販売台数は25.0%増の36万6,400台と拡大、BEVが世界販売台数に占めるシェアは6.0%となり、前年同期に比べ1.8ポイント上昇した。乗用車販売台数を主要地域別・国別にみると、全ての地域・国で減少した。西欧は189万3,069台(13.9%減)、うちドイツは72万702台(3.8%減)。米国は17.8%減の41万9,246台、中国は7.5%減の235万7,205台だった。世界販売台数に占める中国の割合は40.4%。
BMWの2022年の第3四半期までの乗用車販売台数(注2)は、前年同期比9.5%減の174万7,838台だった。BEVの世界販売台数は12万8,195台で、同2.1倍に急増した。BEVが世界販売台数に占めるシェアは7.3%で、同4.2ポイント増加した。乗用車販売台数を主要地域別・国別にみると、欧州は63万694台(13.1%減)で、うちドイツは18万2,767台(9.3%減)。米国は5.9%減の25万1,094台、中国は11.5%減の59万4,089台だった。世界販売台数に占める中国の割合は34.0%。
メルセデス・ベンツグループの2022年の第3四半期までの乗用車販売台数は、前年同期比5.5%減の150万3,100台だった。BEVの世界販売台数(スマートを除く)は7万5,400台で、2.3倍と拡大した。乗用車販売台数を主要地域別・国別にみると、欧州(注3)は45万8,000台(4.0%減)で、うちドイツは15万4,800台(1.5%増)。米国は1.0%減の21万3,700台、中国は5.0%減の56万2,600台だった。世界販売台数に占める中国の割合は37.4%。
(注1)中国の合弁会社分と小型商用車を含む。
(注2)BMW、ミニ、ロールスロイスブランドの合計。華晨汽車集団(Brilliance)との合弁会社分を含む。
(注3)EU加盟国、スイス、ノルウェー、英国の合計。
(高塚一)
(ドイツ、世界)
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