米中間選挙、北東部ニューイングランドでは民主党が強さ見せる

(米国)

ニューヨーク発

2022年11月10日

米国で11月8日に投開票された中間選挙の連邦議会選に関して、北東部ニューイングランド地域では民主党が優位を示した。同地域にはコネティカット、ニューハンプシャー、バーモント、マサチューセッツ、メーン、ロードアイランドの6州が含まれるとされる。

ニューイングランドは伝統的に民主党が強い地域で、全議席が改選となった連邦下院では現在、6州内の全ての議席を民主党議員が占めている。このうち、ほぼ全ての議席で現職民主党議員が当確または優勢となっている。日本時間11月10日午前9時(米東部時間9日午後7時)時点でコネティカット5区とメーン2区では当確は出ていないが、いずれの選挙区でも民主党の現職議員がリードしている。バーモント州では、民主党現職のピーター・ウェルチ氏が連邦上院選に立候補したため、新たな候補者間の対決となったが、民主党のベッカ・バリアント氏が圧勝した。連邦上院選はウェルチ氏も当確となっている。

連邦上院選は、コネティカット、ニューハンプシャー、バーモントの3州で1議席ずつ行われた。このうちニューハンプシャー州では、ドナルド・トランプ前大統領が支持した退役軍人の共和党のドン・ボルダック氏が民主党の現職マギー・ハッサン氏を破るかが注目されたが、ハッサン氏が5万票以上の得票差をつけて当確となった。残る2州では、バーモントは上述のとおり、民主党のウェルチ氏が当確となり、コネティカットは民主党の現職リチャード・ブルメンソール氏が当確となった。

州知事選は6州全てで改選されたが、共和党の現職チャーリー・ベーカー知事が立候補しないことを表明したマサチューセッツ州以外の5州で、現職知事が当確となった。新たな候補者同士の対決となったマサチューセッツ州では、同州司法長官を務め、LGBTQであることを公言している民主党マウラ・ヒーリー氏が、トランプ前大統領の支持を受けた元州下院議員の共和党のジョフ・ディール氏を抑えて当確となっている。同州では知事の党派が共和党から民主党に入れ替わることになる。これにより、6州のうち民主党知事がコネティカット、マサチューセッツ、メーン、ロードアイランドの4州、共和党知事がニューハンプシャー、バーモントの2州となった。

(磯部真一)

(米国)

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