「韓国・サウジアラビア投資フォーラム」を開催、NEOMなど26件のMOUを締結

(韓国、サウジアラビア)

ソウル発

2022年11月21日

韓国産業通商資源部は11月17日、サウジアラビア投資省との共催による「韓国・サウジアラビア投資フォーラム」を開催したと発表した。李昌洋(イ・チャンヤン)同長官、サウジアラビアのハーリド・ビン・アブドゥルアジーズ・アール・ファーレフ投資相をはじめ、両国政府および経済界から約300人が参加した。今回のフォーラムでは、単独企業による国内投資としては最大規模のS-Oilによる第2フェーズ事業を本格的に推進するための「S-Oilと国内建設企業との間のEPC(注)契約」、現代ロテムとサウジアラビア投資省との間の未来都市「NEOM」での鉄道協力など、26件のMOU(了解覚書)および契約が締結された(添付資料「表1 韓国・サウジアラビア投資フォーラムで締結されたMOU 」および表2 「在韓外資系企業(S-Oil)と韓国建設会社との間の契約」参照)。

今回のフォーラムは、2017年に発足した「韓・サウジビジョン2030委員会」を基盤として、サプライチェーンの安定化、デジタルおよびエネルギー転換、気候変動など、両国の新しい協力プロジェクトを発掘することで、両国企業間の全面的な経済協力の推進のための基盤を拡大することを目的としている。同部は、フォーラムを通じ、両国間の経済関係が造船、自動車、バイオ、クリーンエネルギーなど先端製造産業やエネルギー協力のみならず、スマートシティ、スマートファーム、教育、保健、文化、サービスなど全産業をカバーする全方位的な経済協力関係に拡大すると評価した。

「朝鮮日報」(11月17日)は、今回締結された主なMOUの事業概要をつぎのように紹介している。現代ロテムとサウジアラビア投資省のMOUは、NEOMでの高速車両などの売買契約や現地工場設立に加え、水素車両を共同で開発する内容も含まれ、現代ロテムが高速車両を受注すれば、事業規模は2兆5,000億ウォン(約2,500億円、1ウォン=約0.1円)にのぼる見通し。また、サウジアラムコの子会社のS-Oilは、蔚山(ウルサン)産業団地で運営している石油化学事業の第2フェーズ事業を拡大し、投資額は7兆~8兆ウォンにのぼる大規模事業になるとしている。

(注)エンジニアリング(Engineering)、調達(Procurement)、建設(Construction)契約の頭文字。

(当間正明)

(韓国、サウジアラビア)

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