生産省がカタクチイワシの夏漁解禁を発表、漁獲枠は前年同期比11.5%増

(ペルー)

リマ発

2022年11月24日

ペルー生産省(PRODUCE)は11月22日、沿海北・中央部で28日(注1)から始まるペルー産カタクチイワシ(アンチョベータ)とシロカタクチイワシの2022年第2漁期(夏漁)の解禁と漁獲量を発表した。同日公布した同省省令第00391-2022-PRODUCE号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、第2漁期の漁獲枠は前年同期比11.5%増の228万3,000トンに設定し、漁の終了時期については、沿海北・中央部での操業が登録されている各船舶の漁獲枠(注2)に達した時点、もしくは、ペルー海洋研究所(IMARPE)が漁業資源の保護の観点からPRODUCEに終漁を進言した時点としている。

同省令では、今期の操業規定について以下のとおり定めている。

  1. PRODUCEの水産養殖副大臣官房室の食用・非食用漁業局による局令で有効認可登録証を有する船舶のみが操業が許される。
  2. 使用できる引き網は網目の大きさが最も小さくて0.5インチ(約1.3センチ)。
  3. 現行法令に基づいて定めた小規模・零細漁業区域外で操業する。
  4. 全ての操業船舶は衛星追跡システム(SISESAT)を装備し、常時船舶の位置情報信号を発信する。
  5. 職場に配置している健康危機管理員が従業員の発熱や新型コロナウイルス症状を検知、もしくは診断した場合は、速やかに担当省庁と関係当局に報告する。

その他、同省令では漁業資源保護の観点からも、魚粉や魚油製造業者に対しても有効な操業許可書を求めるほか、小規模・零細漁業や操業許可を得ていない船舶からの原料調達を禁止している。さらに漁獲が認められているカタクチイワシの最小サイズ(12センチ以上)以下の漁獲許容量(漁獲数の10%以内)や、偶発的に捕獲した他の品種の魚の漁獲許容量(全体の漁獲重量の5%以内)などについても定めている。

(注1)11月23日から5日間、IMARPE管理の下で幼魚の割合調査のための調査漁期間を別途設けており、解禁は同調査漁が終了した後に開始となる。

(注2)法令第1084号「船舶ごとの漁業枠上限法」が定め、PRODUCEの水産養殖副大臣官房室の食用・非食用漁業局による局令で別途発表される。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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