米鉄道労使交渉、大規模組合が暫定合意を否決、交渉は継続の意向

(米国)

ロサンゼルス発

2022年11月22日

全米の貨物鉄道会社を代表して交渉を担う全米輸送会社会議委員会(NCCC)は11月21日、米国2大鉄道組合の1つである板金・航空・鉄道・運輸組合輸送部門(SMART-TD)のうち、車掌や車掌助手、機関作業員などを含む約2万8,000人の労働者を対象とした暫定合意が否決されたと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。SMART-TDのうち、約1,300人の助役を対象とする暫定合意と、もう1つの大規模組合である機関車電車工同盟(BLET)の暫定合意はそれぞれ承認された。

米国鉄道業界では、2020年1月から主に賃上げを争点とした労使交渉が、貨物鉄道会社と従業員の労働組合の間で継続しており、2022年9月15日の労使交渉に参加する全組合と鉄道会社による暫定合意の締結以降は、各組合における暫定合意の承認手続きが行われている(2022年9月16日記事参照)。

11月21日現在、全12組合のうち、8組合が暫定合意を承認し、4組合(このうちSMART-TDについては一部グループが暫定合意を承認)が否決した。暫定合意を否決した4組合のうち、1組合は12月5日、SMART-TDを含む3組合は12月9日までは労使交渉を続けることを約束している。

SMART-TDは11月21日に発表した声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの中で、「今回の問題はストライキを行わず、交渉によって解決することができる。和解は労働者、鉄道会社、荷主、ならびに米国国民にとって最善の利益となる」と述べ、ストライキなどに発展することなく労使交渉によって解決する重要性を強調した。

米国鉄道協会(AAR)は、労使双方が合意に至らず、ストライキなどの事態に発展して鉄道サービスが停止した場合、米国経済に1日当たり20億ドル以上の追加コストをもたらす、と警告している(2022年9月12日記事参照)。全米小売業協会(NRF)は11月21日に声明を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、「ホリデーシーズンのピーク時に全国的な鉄道ストライキが発生すれば、米国の企業、消費者、米国経済にとって壊滅的な打撃となる」と指摘し、こうした事態を回避するため、連邦議会に対して直ちに介入するよう求めた。

(永田光)

(米国)

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