航空セクターの採用促進キャンペーン実施を発表

(英国)

ロンドン発

2022年11月04日

英国政府は10月31日、航空セクターでの採用促進に向けた新たなキャンペーン「ジェネレーション・アビエーション」を開始外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。このキャンペーンは、新型コロナウイルス禍からの回復における航空セクターの混乱を抑えるための22項目の計画(2022年7月7日記事参照)の一部で、航空セクターへの採用を促進するために、政府が2022年夏に拠出を発表した150万ポンド(約2億4,900万円、1ポンド=約166円)に基づいている。

新型コロナ感染拡大以前は、航空輸送と航空宇宙セクターは年間で、GDPに少なくとも220億ポンド寄与し、国内で23万人の雇用を直接提供していた。しかし、脱炭素化や新型コロナ感染拡大後の旅行パターンの変化など、幾つかの課題があるとし、今回のキャンペーンは以下の方法で、採用の促進を支援するとしている。

  • あらゆるバックグラウンドの若者を教育するためのプログラムやイベントに資金を提供する「空に手を伸ばそう(Reach for the Sky)」プログラムなどにより、航空関連のキャリアへの認識を高める。
  • 業界への参入または昇進を検討している人々へのトレーニング、キャリア、機会を紹介する。これには、既に60万ポンドの資金を受けて再開された航空技能採用プラットフォーム(ASRP)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを通じて実施されるものを含む。
  • 航空セクターの成功をたたえ、より多くの人々に周知する。
  • 航空セクターが直面している問題を明確にし、その将来のレジリエンスに関する意思決定に情報提供するための調査とデータの活用を推進する。

このセクターがうまく適応するためには、科学・技術・工学・数学(STEM)の幅広い分野や、その他の重要な役割にわたる新たなスキルと強力な人材プールを必要としている。そのため、このキャンペーンでは、政府と業界が協力して、多様性に富み、アクセスしやすく、開かれた労働市場を構築するとしている。

10月31日から11月4日までは「ジェネレーション・アビエーション・ウイーク外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が開催され、航空セクターの教育、雇用機会、多様性の受け入れなどをテーマにしたウェビナーも開催されている。

(菅野真)

(英国)

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