アフリカ医薬品庁に係る第1回締約国会議を開催
(アフリカ、南アフリカ共和国、ルワンダ)
中東アフリカ課
2022年11月16日
アフリカ医薬品庁(AMA:African Medicines Agency)条約に係る第1回締約国会議が11月3~4日、エチオピアで開催され、17カ国の締約国関係者らが参加した。会議では、AMAの早期稼働開始を目指して、AMA理事会のメンバー選定方式やスケジュール、長官の責任範囲、締約国による財政負担など、組織構築に係る具体的な協議が行われた。また、AMAの事務局はルワンダに設置することが決定された。
AMAは、2019年2月に開催された第32回アフリカ連合(AU)首脳会議で、AUの専門機関としてその設置が決定され、設置に係る条約が締結された。AMAは、各国・地域の経済共同体が高品質で安全かつ効能のある医薬品にアクセスできるよう、医薬品を規制するキャパシティーを強化することを目的とする。AUは2022年11月時点で、30カ国・地域が条約に署名、うち23カ国が批准済みとしている。加えて、域内最大の医薬品市場でもある南アフリカ共和国も加盟に向けて、9月に閣議決定し、議会承認待ちの状態となっている。
ここ最近でも、7月以降、西アフリカのガンビアで幼い子供の急性腎不全による死亡が相次ぎ、せき止めの偽造薬による疑いがあるとされるなど、アフリカでは偽造医薬品が市場に出回り、問題視されている。AMAの設立により、こうした問題に対処できるよう、域内の正規医薬品へのアクセス改善や規制強化に取り組んでいく考えだ。
(佐藤丈治)
(アフリカ、南アフリカ共和国、ルワンダ)
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