AIで企業の労働生産性向上へ、センティエント・アイオー

(シンガポール)

シンガポール発

2022年11月28日

シンガポールで2017年創業のSentient.io(センティエント・アイオー)は人工知能(AI)分野のスタートアップだ。AIのノウハウのない企業にも、AI活用を容易にするソリューションを提供し、日系企業も顧客に抱えている。同社のクリストファー・ヨー創業者兼最高経営責任者(CEO)へ1018日にインタビューした。

写真 クリストファー・ヨー創業者兼CEO(Sentient.io提供)

クリストファー・ヨー創業者兼CEO(Sentient.io提供)

(問)AIはどのように企業活動に貢献するか。

(答)AIは企業の労働生産性を向上させることができる。労働生産性を向上させて、経営コストを低減できる。例えば、日系企業の社員がシンガポールとインドネシアの両子会社の同僚とオンラインでミーティングする際、われわれのAIを活用したソリューションを使えば、互いの言葉を自動的に翻訳し、言葉の壁を乗り越えることができる。

(問)パートナーや顧客としての日本企業はどうか。

(答)私が日本企業をパートナーや顧客として好むのは、日本人は非常に信頼ができ、正直な人たちだからだ。ただし、日本の大企業と働く際には、日本がコンセンサスを非常に重んじることから、1つのプロジェクトが始まるまでに非常に時間がかかることが最大の課題だ。しかし、プロジェクト獲得で時間がかかるが、全員のコンセンサスを得ることは長期的な関係構築には非常に良いと思う。私が日本の大手企業で評価していることの1つは、彼らが小さなベンダーやサプライヤーを大切にしているということだ。

(問)今後の計画は。

(答)われわれの顧客のうち10%が大企業で、残り90%がスタートアップなどの小規模企業だ。2023年に向けて最大のチャレンジは、大企業の顧客をいかに増やしていくかということだ。同時に、10%の大企業から引き続き収益を得た上で、残り90%の顧客からもいかに収益を獲得していくかも課題になる。

(ジェトロ・シンガポール事務所)

(シンガポール)

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