G20ビジネスサミット開催、グリーン経済やデジタル化など議論

(インドネシア)

ジャカルタ発

2022年11月22日

G20ビジネスサミット(B20サミット)が111314日、インドネシア商工会議所(KADIN)の主催により、インドネシア・バリで開催された。B20サミット2022のテーマは、「革新的、包摂的、協調的な成長の推進」(Advancing Innovative, Inclusive and Collaborative Growth)で、G20サミットのテーマである「共に回復し、より強く回復する」(Recover Together, Recover Stronger)を補完するものとして設定された。

イーロン・マスク氏やジェフ・ベゾス氏といった著名経営者に加え、暗号資産(仮想通貨)取引所であるバイナンスの創設者兼CEO(最高経営責任者)であるジャオ・チャンポン氏らが登壇し、気候変動への対応やイノベーションの促進、デジタル化などについて議論した。政界からは、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領をはじめ、オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相、カナダのジャスティン・トルドー首相らが登壇した。

写真 B20サミット会場の様子(ジェトロ撮影)

B20サミット会場の様子(ジェトロ撮影)

2日目にオンラインで登壇したイーロン・マスク氏は、テスラの今後の自動車開発について問われ、「詳しいことは言えないが、色々な観点からより廉価で購買しやすい自動車を開発しようとしている」と述べた。また、電気自動車(EV)エコシステム構築に向けインドネシアはどう貢献していけばよいかと問われ、「ニッケルなどの資源などの面からも、既にEVエコシステムに大きく貢献している国の1つだ」とした。

B20の各タスクフォースおよびB20レガシープロジェクトの進行状況と成果を披露するセレモニアルセッションでは、ジェトロ(ジャカルタ)がコアパートナーとして協力し、KADINが立ち上げた情報提供ウェブサイトがB20のレガシープロジェクトに認定された。

B20サミット終盤に基調講演を行ったジョコ・ウィドド大統領は、「インドネシアには、グリーン経済を構築するための、水力、地熱、太陽光、風力など非常に大きな可能性を有する再生可能エネルギーがある」としながら、「グリーン経済の構築には多額の資金が必要で、より多くの投資が海外からもたらされることを期待する」と述べた。

写真 B20レガシープロジェクトセレモニーの様子(ジェトロ撮影)

B20レガシープロジェクトセレモニーの様子(ジェトロ撮影)

(尾崎航)

(インドネシア)

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