JERA、米インタートラスト・テクノロジーズに出資、クリーンエネルギー供給基盤構築へ

(米国、日本、ドイツ)

ヒューストン発

2022年10月13日

国内外で火力発電や再生エネルギー事業などに取り組むJERA(本社:東京都中央区)は10月12日、米国のデータプラットフォーム提供会社インタートラスト・テクノロジーズ(本社:カリフォルニア州ミルピタス)に出資したと発表した。

発表によると、インタートラスト・テクノロジーズは強固なセキュリティーを兼ね備えたデジタル著作権管理に関する優れた知的財産を多数保有し、データやデバイスを安全かつ効率的に管理するプラットフォームを提供する企業。JERAは、エネルギーの安定供給を確保しながら、中長期的に脱炭素化を実現していくため、火力発電事業の運用強化に加え、デジタル技術を活用して再生可能エネルギーと低炭素火力を組み合わせることで、クリーンエネルギーの供給基盤を構築するとしている。そのためには、セキュリティーを確保しつつ、高度なデータ分析を可能とするエネルギープラットフォームを構築する必要があることから、インタートラスト・テクノロジーズへの出資を通じて、同社の保有するデータプラットフォームの技術を獲得するとともに、エネルギー領域のソリューションを共同で開発するとしている。

JERAはデータに基づく正確かつ迅速な意思決定を行う「データドリブンカンパニー」を目指しており、電力産業に新たなビジネスモデルを構築するなど、新たな価値創造を推進していく方針だ。

JERAは米国でエネルギーの安定供給や脱炭素化に取り組んでおり、5月にマサチューセッツ州とメーン州での火力発電事業の権益取得を発表し(2022年5月16日記事参照)、9月にはドイツのユニパー・グローバル・コモディティーズとユニパー・グローバル・コモディティーズ・ノース・アメリカとの間で、液化天然ガス(LNG)と米国産クリーンアンモニアの調達・販売に係る共同検討の覚書を締結したと発表した(2022年9月6日記事参照)。

(沖本憲司)

(米国、日本、ドイツ)

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