日本養鶏協会、香港でプレミアム鶏卵レストランフェアを開催

(香港、日本)

香港発

2022年10月06日

日本養鶏協会(日本畜産物輸出促進協議会 鶏卵輸出部会)は、日本産鶏卵の最大の輸出先である香港で、日本産のプレミアム鶏卵(以下、プレミアム鶏卵)を使用したレストランフェアを2022年9月29日から10月23日まで開催している(ただし、売れ切れ次第終了を予定)。

同フェアは、香港に日本の魅力を発信すべく、在香港日本総領事館などが実行委員会として開催する「日本秋祭in香港外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」の関連イベントの1つ。「茶餐庁」と呼ばれる香港発祥の庶民的な飲食店「旺記冰室(Mon Kee Cafe)」の尖沙咀店、湾仔店、太古店、油塘店の全4店舗を会場として開催されている。同飲食店では以前から日本産鶏卵を使用しているが、同フェアの開催期間中は、より特別なプレミアム鶏卵を使用したメニューを提供。話題性を獲得し、日本産鶏卵のさらなる消費量増加、販売単価の引き上げを図る。

フェアの開催に先立ち、9月28日には、同飲食店の尖沙咀店においてオープンセレモニーが行われ、在香港日本総領事館、卸売業者、メディア関係者などが来場した。同協会業務第一部の青木邦夫部長は、冒頭のあいさつで「日本から香港への鶏卵の輸出量は、2019年の8,367トンから、2020年には1万7,769トン、さらに2021年には2万1,608トンと急速に増加している。2022年も前年を上回る輸出量で推移するだろう」(注1)と近年の動向を紹介。また、青木部長は「今回のフェアを通して、安全・安心な日本産鶏卵の良さを香港の消費者の方々にあらためて実感していただきたい」と期待を示した。

フェアで使用されるプレミアム鶏卵は、山口県のたまご農家「出雲ファーム」で採れた「新紀元卵 暁」。香港の食品卸売業者の味珍味が輸入・販売を手掛ける。同社のデニス・ウー社長は「「新紀元卵 暁」は、自然豊かな山奥で育った鶏から取れた卵。特別に配合されたエサと地下水を与えており、卵黄色が濃く、濃厚なコクと旨味(うまみ)がある。食べていただければ味の違いがすぐに分かるだろう」とその魅力をアピールした。

同フェアでは、2種類の期間限定メニューを提供。1つ目は、プレミアム鶏卵を使った玉子と香港の人々の朝の定番メニューであるサテビーフ(注2)をあわせたサンドイッチ。2つ目は、同飲食店特製のアサリ出汁ソースにプレミアム鶏卵を使ったクリームチキンライスだ。

期間限定メニューを食した一般客からは「黄身がきれいなオレンジ色で濃厚な味わい。とてもおいしく、料理ともよくマッチしていた」といった感想が聞かれた。また、「日本産鶏卵は香港人に人気が高い。さらに、認知度の高いブランドの日本産鶏卵が使用すれば、香港人の間でも話題になりやすい」と、日本産鶏卵のさらなる普及に期待する声が聞かれた。

写真 日本産プレミアム鶏卵レストランフェアのポスター(ジェトロ撮影)

日本産プレミアム鶏卵レストランフェアのポスター(ジェトロ撮影)

写真 日本産プレミアム鶏卵の魅力をPRする味珍味のデニス・ウー社長(中央)(ジェトロ撮影)

日本産プレミアム鶏卵の魅力をPRする味珍味のデニス・ウー社長(中央)(ジェトロ撮影)

写真 日本産プレミアム鶏卵を使用した期間限定メニュー(ジェトロ撮影)

日本産プレミアム鶏卵を使用した期間限定メニュー(ジェトロ撮影)

(注1)農林水産省のデータによると、日本の鶏卵輸出量(対世界)は、20198,651トン、202018,128トン、202121,964トン。

(注2)ピーナツ、にんにく、カレー粉、エビなどを組み合わせて作られたサテソースと呼ばれる調味料で味付けした牛肉。

(柴田祐作)

(香港、日本)

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