中国共産党第20回全国代表大会が開幕、習総書記が報告

(中国)

北京発

2022年10月18日

中国共産党の第20回全国代表大会(注1)が1016日に北京市で開幕し、習近平総書記(国家主席)が党中央委員会を代表して報告を行った。現職の党幹部のほか、胡錦涛前総書記、温家宝前首相なども含め2,340人が参加した。会期は1022日まで。

習総書記は報告の中で、第18回全国代表大会からの10年間の重大な出来事として、(1)中国共産党が設立100周年を迎えたこと、(2)中国の特色ある社会主義が新たな時代に入ったこと、(3)貧困を克服し、全面的に小康社会(ややゆとりある社会)を建設するという「第1100年の奮闘目標」を達成したことを挙げた。その中で「中国式現代化」(注2)は人類が現代化を実現するために、新たな選択肢を提供したと評価した。

今後については、2035年までには社会主義現代化を基本的に実現し、2035年から21世紀中ごろまでに富強、民主、文明、和諧、美麗な社会主義現代化強国を建設するとし、今後5年間が社会主義現代化強国の全面的建設に向けたスタートのカギとなる時期だとした。

経済については、質の高い発展は社会主義現代化国家の全面的な建設のための第1の任務とした。その上で、社会主義市場経済への改革の方向を堅持し、高いレベルの対外開放を堅持し、国内大循環を主として国内・国際の双循環(注3)の相互促進による新たな発展局面の構築を進めるとしている。実体経済を発展の重点とし、製造、品質、航空・宇宙、交通、ネットワーク、デジタル分野の強国化とデジタル中国の構築を加速するとしている。

対外開放に関しては、規則、規制、管理、標準など制度面での開放を安定的に進めるとした。また「一帯一路」の質の高い発展を進め、多元的で安定した国際経済の構造と経済・貿易関係を維持するとした。

人々の生活に関しては、中間層の拡大に加え、収入分配の秩序や財産を蓄えるシステムの規範を定めるとした。

台湾については、平和的統一を目指すものの、選択肢として武力使用は放棄しないとする一方、その対象は、外部勢力による干渉とごく少数の「台湾独立」勢力およびその活動に限り、大多数の台湾住民ではないというこれまでの主張を繰り返した。

今回の報告内容は、会場で配布された報告書を短縮したものとされ、約1時間45分で終了した。前回の第19回での報告が3時間を超えたことと比べ、大幅に短縮された。

(注1)全国代表大会は、近年は5年に1度開催されており、党指導部となる中央委員会の選出や、前回大会からの業務総括報告などが行われる。全国代表大会閉幕後に中央委員会第1回全体会議を開催し、共産党トップとなる中央委員会総書記などを選出する。習近平総書記は201211月に開催された第18回全国代表大会終了翌日の第1回全体会議で選出された。

(注2)報告の中で「中国式現代化」とは、中国共産党が率い、各国の現代化と共通の特徴を持つとともに、中国の国情に基づく特徴を持つものとされている。また、人口規模が巨大であり、人々全体がともに豊かになり、物質文明と精神文明が調和し、人と自然が調和・共生し、平和的発展の道を歩む現代化と説明されている。

(注3)「第145カ年(20212025年)規画と2035年までの長期目標」では、「国内大循環」について「生産、分配、流通、消費について需要が供給を牽引し、供給が需要を作り出す高レベルの動的均衡により、国民経済の良好な循環を促進する」とし、「双循環」は「内需と外需、輸入と輸出、対内投資と対外投資の協調的発展により、国際協力・競争の新たな優位性を育成する」としている。

(河野円洋)

(中国)

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