世界銀行とIMF、ペルーの成長率予測を下方修正、中銀予測と乖離

(ペルー)

リマ発

2022年10月28日

世界銀行のラテンアメリカ・カリブ海地域担当室は10月4日、地域の経済概況と展望をまとめた「ラテンアメリカ・カリブ海地域経済報告2022年秋版:財政ギャップ解消への新アプローチ」を発表した。その中で、2022年のペルーの実質GDP成長率の予測値を前回(6月)報告から0.4ポイント引き下げて2.7%に下方修正した。同様に、2023年の成長率についても、0.3ポイント引き下げて2.6%の見通しを立てている。

世界銀行の見通しの背景には、ペルーの民間部門の生産性や地域格差問題などに対して、現政権や議会の混乱、行政能力の低下などによって国の対応が困難となっている状況がある。加えて、世界銀行が実施した企業アンケート結果では、各種の労働規制が企業の成長を妨げている点が指摘されており、ペルーは中南米でブラジルとアルゼンチンに次いで賃金以外の労働関連コストが高い国に名を連ねているとしている。

一方、IMFも10月11日に発表した直近の「世界経済見通し」で、2022年のペルーの実質GDP成長率予測を前回(7月)から0.1ポイント引き下げた2.7%、2023年についても0.4ポイント引き下げて2.6%とした。

これに対して、ペルー中央準備銀行(BCR)は、ペルーは3.0%成長率のポテンシャルを秘めているとして、その予測値を維持しており、現在のインフレ圧力についても、国際価格の高騰など主に外部要因によるもので、2023年には政府目標値(1~3%)以内に収まると予想している。結果的に、世界銀行やIMFの予測値とペルーのBCRの予測が乖離する状況になっている。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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