3年ぶりのCEATECリアル開催、メタバース実用化が進展

(日本)

国際経済課

2022年10月24日

イノベーションをテーマとする展示会のCEATEC 2022外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが、3年ぶりに幕張メッセ(千葉市)で10月18~21日に開催された。初めて、リアルとオンラインの併合型(ハイブリット型)での開催が実現し、会場には4日間で8万1,612人が来場した。

ホール内には、「トータルソリューションエリア」「キーテクノロジーエリア」「スマート×インダストリエリア」「パートナーズパーク」「スタートアップ&ユニバーシティエリア」「グローバルエリア」の6つのエリアが設けられた。今回新設された「パートナーズパーク」は共創をテーマとし、企業が協業して提供するクラウド関連商品やスマートシティ実現に向けたソリューションの展示が行われた。

そのほか、メタバース空間を体験できる場所が設けられた。暗号資産交換業大手のコインチェック(東京都)は、米国サンドボックス(注)のプラットフォーム上に開発するメタバース都市「Oasis TOKYO」を体感できるAR(拡張現実)を展示。来場者は、QRコードを読み込み、自らのスマートフォンで体感することができる。メタバース都市には美術館やステージなどのイベント施設を設置し、あらゆる分野のアーティストとファンとの交流や、企業のコミュニティ育成の場とすることを目指す。

写真 メタバース都市「Oasis TOKYO」(ジェトロ撮影)

メタバース都市「Oasis TOKYO」(ジェトロ撮影)

また、メタ(米国)のブースでは、VR(仮想現実)ヘッドセットと2つのコントローラーを用いたバーチャル会議室「Meta Horizon Workrooms」の体験コーナーが設けられた。別の場所で会議に参加するアバターとコミュニケーションを取り、同じ部屋にいるような感覚で仕事をすることが可能だ。

グローバルエリアには、米国、インド、英国、カナダ、台湾、フランス、ポーランド、アラブ首長国連邦(UAE)、デンマークの9カ国・地域がグローバルパビリオンを設置した。各国・地域はスタートアップなどの新興企業を中心に出展。多要素認証システムやスマートモビリティなどの新たな技術を紹介した。

写真 グローバルエリア(ジェトロ撮影)

グローバルエリア(ジェトロ撮影)

CEATECオンラインでは、データ利活用やモビリティ、カーボンニュートラルなどの多様なテーマに関するカンファレンスが収録され、10月31日までセッションが公開されている。

(注)暗号資産、イーサリアムのブロックチェーン技術を基盤とした、ユーザー主導のゲームプラットフォーム。

(伊尾木智子)

(日本)

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