8月の失業率は3.5%、3カ月連続で48年ぶりの低水準

(オーストラリア)

シドニー発

2022年10月05日

オーストラリア統計局(ABS)が915日に発表した8月の雇用統計によると、失業率(季節調整済み)は3.5%で、前月の3.4%から0.1ポイント上昇した。失業率は2022年初頭から低水準が続き、6月以降は3カ月連続で19748月以来の最低水準が続いている(2022年7月29日記事8月30日記事参照)。

就業者数は前月比で33,500人増加し(0.2%増)、1,3592,100人となった。フルタイム労働者が58,800人増加し、パートタイム労働者は25,300人減少した。月間総労働時間は前月比0.8%増の185,400万時間で、不完全雇用率は前月から0.1ポイント低下して5.9%と改善した。労働力の未活用率は9.4%で、前月と横ばいだった。

失業率を州別にみると、首都特別地域(前月比0.6ポイント改善の2.7%)、クイーンズランド州(0.5ポイント改善の3.2%)、南オーストラリア州(0.1ポイント改善の3.9%)、西オーストラリア州(0.1ポイント改善の3.1%)と改善した。一方で、タスマニア州(1.2ポイント悪化の4.9%)、北部準州(1.0ポイント悪化の4.5%)、ビクトリア州(0.6ポイント悪化の3.7%)、ニューサウスウェールズ州(0.2ポイント悪化の3.4%)では悪化した。

ABSは「就業者数と労働時間の増加は、学校の冬休みやニューサウスウェールズ州での洪水発生で、7月の就業者数と労働時間が減少したことが影響している。一方で、新型コロナウイルス感染症などで引き続き病気休暇を取得している労働者がおり、8月の労働時間数にも反映されている。なお、病気休暇により労働時間を短縮している労働者の数は約76万人と上昇しており、例年の同時期にくらべ2倍の数」と分析した。

(青島春枝)

(オーストラリア)

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