電源・データ接続規格「USBタイプC」を国家標準規格に

(韓国)

ソウル発

2022年10月25日

韓国通商産業資源部国家技術標準院は10月21日、電子機器のコネクター形状、電源供給およびデータ転送を「USBタイプC」に統一し、11月中に国家標準(KS)として制定すると発表した。

これまで、国内では携帯電話、タブレット、パソコン、ポータブルスピーカーなど小型電子機器の電源供給やデータ転送において、さまざまなタイプの接続端子と通信方法が存在し、環境やコスト、利便性に問題があった。一方、欧州では、欧州委員会が電子廃棄物の減少や利便性の向上などを目的に、USBタイプCを標準とする法案を提出した(2022年6月8日記事参照、注1)。その後、同法案は欧州議会で可決され、EU理事会による承認手続きを控えている(注2)。

このような中、国家技術標準院では、産官学の専門家で構成される「USBタイプC標準技術研究会」を開催し、USBタイプCについて、IEC国際標準規格に基づいた国家標準(KS)を開発、国内適用ガイドラインを策定する。まず、13種の国際標準のうち3種(注3)について国家標準規格を制定し、残りの10種についても順次制定していく予定としている。

(注1)EUで販売されるスマートフォン、タブレット、デジタルカメラなど12種類の機器に対し、2024年末までにUSBタイプCの充電端子が搭載される予定。

(注2)韓国通商産業資源部国家技術標準院発表後の1024日にEU理事会(閣僚理事会)による承認手続きが完了し、現在、EU官報掲載待ちの状態にある。

(注3)(1)標準番号KS C IEC 62680-1-2(電源供給規格)、(2)標準番号KS C IEC 62680-1-3(ケーブルおよびコネクター規格)、(3)標準番号KS C IEC 63002(EPSの相互運用の要求事項および通信方法の規格)。

(当間正明)

(韓国)

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