スナク氏が首相に就任、新内閣が発足

(英国)

ロンドン発

2022年10月26日

英国で10月24日に与党・保守党の新党首に選出されたリシ・スナク元財務相(2022年10月25日記事参照)が翌25日、国王チャールズ3世の任命を受け、首相に就任した。

スナク首相は就任後に官邸前で首相として初めて演説外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。トラス前首相に敬意を払いつつも、失敗もあったとして、自身がその失敗を修正するために首相として選出されたと述べた。新政権の計画の中心に経済の安定性と信頼性を据えるとし、次世代に債務を残すことはしないとした。そのために、行動をもって英国を1つにまとめると述べた。具体的には、国営医療サービスの強化や教育の改善、治安の向上、国境の管理、環境の保護、英国軍の支援、地域活性化、英国のEU離脱の機会活用など、2019年の総選挙の際のマニフェストを実現するとしている。

スナク首相は同日、組閣を行った(英国政府プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、添付資料表参照)。主要ポストの財務相にジェレミー・ハント氏、外務・英連邦・開発相にジェームズ・クレバリー氏を再任したほか、内務相にはトラス政権下でも同ポストを務めて19日に辞任したスエラ・ブレイバマン氏(2022年10月20日記事参照)を任命した。今回の組閣の前にジェイコブ・リース・モグ氏が辞任を表明していたビジネス・エネルギー・産業戦略相にはグラント・シャップス前内務相が就任した。そのほか、ベン・ウォーラス国防相、ケミ・バデノック国際通商相、デジタル・文化・メディア・スポーツ相のミシェル・ドネラン氏、党首選への立候補の意向を示したのち撤退を表明したペニー・モーダント下院(庶民院)院内総務・枢密院議長も留任となった。

前回の党首選でもスナク氏を支持していたドミニク・ラーブ氏やスティーブ・バークレイ氏、マイケル・ゴーブ氏はジョンソン政権下で務めた閣僚ポストにそれぞれ復帰するかたちで就任した。

(山田恭之)

(英国)

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