米中間選挙で連邦上下院の過半数獲得に強気の共和党支持者、シンクタンク調査

(米国)

米州課

2022年10月21日

11月8日の米国の中間選挙を控え、経済状況の先行きに注目が集まる中、共和党支持者は連邦上下両院で同党が過半数を獲得することに強気なことがシンクタンク調査でわかった。

シンクタンクのピュー・リサーチ・センターは10月20日、中間選挙と経済状況の関係などに関する調査結果(注)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

それによると、共和党支持者の88%は下院で共和党が過半数を獲得すると回答し、86%が上院で過半数を獲得するとしている。民主党支持者は69%が下院で民主党が過半数と獲得すると回答し、74%が上院で過半数を獲得するとしており、共和党支持者がより強気の傾向にある。

もし中間選挙の連邦下院選が今日行われれば、共和党候補者、民主党候補者のどちらに投票するかとの問いに、民主党候補者が41%、共和党候補者が40%と拮抗(きっこう)している。人種別では、白人が共和党候補49%と、民主党候補(36%)を上回り、黒人とヒスパニックは民主党候補がそれぞれ69%、44%と、共和党候補(4%、28%)を上回った。ただし、黒人、ヒスパニックとも「まだ決めてない」がともに27%と高い。

また、経済に対する有権者の懸念は大きく、具体的には「食品と消費財の価格」(73%)、「ガソリンとエネルギーの価格」(69%)、「住宅費」(60%)が高かった。特に、共和党支持者が懸念する割合は、「食品と消費財の価格」(81%)、「ガソリンとエネルギーの価格」(80%)で非常に高く、民主党支持者(それぞれ66%、58%)より20ポイント前後上回った。民主党支持者では、「住宅費」が62%と、共和党支持者(57%)を上回った。

経済状況について「ひどい」とみる人の61%は、連邦下院選で共和党候補に投票するとしており、「素晴らしい、良好」と評価する人で共和党候補に投票する割合(13%)より4倍以上高いという結果だった。

ピュー・リサーチ・センターは同日、ギャラップのデータも基にしたジョー・バイデン大統領の支持率を過去の大統領と比較した調査結果も発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。就任2年目の10月の支持率を過去の大統領と比べた場合、バイデン大統領は38%で、ドナルド・トランプ前大統領と同じだが、バラク・オバマ元大統領(46%)、ビル・クリントン元大統領(41%)より低い結果となった。

(注)実施時期は10月10~16日、対象者は全米の成人5,098人(登録有権者3,993人を含む)。

(松岡智恵子)

(米国)

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