観光局、海外団体旅行時のガイドライン公表

(台湾)

中国北アジア課

2022年10月04日

台湾交通部観光局は9月30日、団体旅行客の出入境に関するガイドライン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが中央流行感染症指揮センター(CDC)の承認を得たと発表した。台湾では10月13日以降、入境者に対する3日間の在宅検疫(隔離検疫)が不要となり、海外から台湾、台湾から海外への団体旅行が再開される(2022年9月29日記事参照)。ガイドラインは旅行客や旅行業者が順守すべき規定を定めている。

ガイドラインの主な内容は以下のとおり。

1.台湾から海外への団体旅行外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

  • 旅行客は旅先で新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)に感染した場合や、その際に生じる費用に対応するために、海外医療保険などに加入することを推奨する。
  • 旅行中に新型コロナ感染が疑われる症状がみられた場合、直ちに簡易検査を実施し、医師の診察を受ける。台湾の入境規制に基づき、海外で感染が確認された場合、検査実施から7日間は飛行機に搭乗することは不可。また、隔離治療などにかかる全ての費用は旅行客の自己負担とする。

2.海外から台湾への団体旅行(中国語外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます日本語PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)

  • 新型コロナ感染者は検査実施から7日間は台湾行きの飛行機に搭乗することは不可。
  • 旅行業者は旅行客に対し、出発前に台湾の防疫規定を説明し、海外医療保険の必要性と、台湾で新型コロナに感染した場合に生じる費用の自己負担などを伝え、海外医療保険への加入を推奨する。また、新型コロナ感染時に医療機関での受診措置に従うことに了承しない旅行客は団体旅行への参加登録を受け付けないこととする。
  • 旅行客は入境後、7日間の自主防疫期間は家庭用抗原検査キットで検査を行う。2日以内の陰性証明があれば、外出が可能。その際はマスクを着用し、ソーシャルディスタンスを維持する。また、食事中はマスクを外すことは認めるが、食後は速やかにマスクを着用すること。検査の結果、新型コロナ陽性となった場合は、指定された場所で在宅治療を受けるか、医療機関を受診する。
  • 旅行客は旅行中、現地居住者と同じテーブルで食事をとってはならない。旅行中は台湾の外食規定に従う。食後は速やかに退席し、マスクを着用する。
  • 旅行客がホテルなどの一般の宿泊施設に滞在する際、家族または同行者の場合は「1人1室」の制限は受けないものとする。ただし、同室者は全旅程を通して変更してはならない。
  • 旅行客は観光スポットや商業施設の感染防止対策、規定を順守する。
  • 旅行者に新型コロナ感染が疑われる症状がみられた場合、旅行業者(ツアーガイド)は同旅行者に対し速やかに簡易検査を実施する。陰性の場合は旅行を継続することができる。陽性の場合、旅行業者は対応人員を派遣した上で、感染が確認された旅行客を最寄りの適切な場所に待機させ、台湾の衛生主管機関に届け出る。同機関の指示に従って対応する。治療費が生じる場合は旅行客の自己負担とする。旅行客は隔離終了後に帰国する。

入境者の感染が確認された場合の治療費について、衛生福利部の薛瑞元部長は、新型コロナ流行前は台湾で治療が必要となった旅行客は治療費を自己負担していたと説明。ただし、10月13日の規制緩和直後は入境者の大部分は台湾籍を有する者と考えられるため、居住者と同様、治療費は公費負担になるだろうとも述べた(「中央社」10月1日)。

このほか、観光局のウェブサイトで、個人旅行を含む旅行時の注意事項を閲覧できる(日本語外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます中国語外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。入境に際して必要な手続きなどについては、ジェトロの北東アジア地域における日本からの入国(入境)・国内(域内)規制・手続き一覧からも確認できる。

(柏瀬あすか)

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