CATL、洛陽市に新エネルギー電池生産基地を建設開始

(中国)

武漢発

2022年10月17日

寧徳時代新能源科技(CATL)は9月28日、同社が出資する中州時代科技の新エネルギー電池生産基地(以下、基地)の開工式を中国・河南省洛陽市で開催した。

基地は洛陽市伊濱区に建設され、建設プロジェクトで利用される土地面積は1,700ムー(1ムー=667平方メートル)、投資額は最大140億元(約2,800億円、1元=約20円)。CATLは「洛陽市は中国中西部地域の重要な工業基地であり、同市は産業インフラと立地の面で優位性を持っている」とした上で、「地域市場のユーザーを広く、深くカバーしていくことをさらに強化する」との方針を示した。同基地は、3年以内の完成を見込んでいる(「洛陽網」2022年9月28日)。

洛陽市に本社を置くチャイナ・モリブデンとも提携

洛陽市政府は6月30日、「洛陽市新エネルギー電池産業クラスター発展実施方案」(以下、方案)を発表した。方案は、新エネルギー電池産業を洛陽市の高品質な発展および経済の持続的成長における重要なエンジンと位置付けており、2025年までに同市の同産業規模を2,000億元にまで発展させるとしている。

また、洛陽市には、新エネルギー車(NEV)とそのバッテリーの生産に使用される銅、モリブデン、コバルトなどの採掘、選鉱、精錬、加工、取引などを行う洛陽欒川モリブデン業集団(チャイナ・モリブデン、CMOC)の本社が所在している。CMOCの完全子会社であるCMOC Limited は2021年4月10日、CATLの間接持ち株会社である寧波邦普時代新能源と戦略的提携協定を締結。同時にCMOC Limitedは、寧波邦普時代新能源の子会社である香港KFMの株式25%を取得し、コンゴ民主共和国のキサンフ鉱山(銅、コバルトを産出)の95%の権益を、香港KFMを通じて保有することとなった。

今後CATLとCMOC は、関連会社を通じて新エネルギー金属資源分野での全面的な戦略的協力を進めていく。

(楢橋広基)

(中国)

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