8月の乗用車新規登録台数、前年同月比で6カ月ぶりにプラス

(ドイツ、世界、欧州、中国、米国)

ミュンヘン発

2022年09月13日

ドイツ連邦自動車局(KBA)は9月5日、8月のドイツ国内の乗用車新規登録台数を前年同月比3.0%増の19万9,183台と発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。2022年2月以来6カ月ぶりに前年同月比でプラスに転じた。

8月の低排出ガス車〔バッテリー式電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)〕の新規登録台数をみると、BEVが前年同月比10.9%増の3万2,006台、PHEVは0.9%増の2万4,719台となった。乗用車新規登録台数全体に占めるシェアはBEVが16.1%、PHEVが12.4%。ガソリン車の新規登録台数は1.2%増にとどまったものの、シェアは34.9%で最大だった。ディーゼル車は6.3%増加し、シェアは18.2%となった。

ドイツ自動車産業連合会(VDA)の9月5日の発表によると、8月の国内乗用車生産台数は前年同月比68%増の20万7,400台だった外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。国内乗用車生産台数の前年同月比での増加は、2022年5月から4カ月連続となった。2022年1~8月では、前年同期比1%増の213万2,900台だった。ただし、「新型コロナ禍」以前の2019年1~8月比では32%減で、「新型コロナ禍」以前の水準には戻っていない。8月の輸出台数は前年同月比58%増の16万2,300台となった。一方、2022年1~8月の輸出台数は前年同期と同じ160万9,500台にとどまった。

VDA、2022年の世界乗用車市場見通しを1%上方修正

VDAは9月2日、2022年の世界の乗用車市場の見通しを上方修正し外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、前年と同じ7,140万台とした。7月時点での予測は1%減の7,020万台だった(2022年7月21日記事参照)。今回の見通しは、「新型コロナ禍」以前の2019年の乗用車市場を920万台、2018年比では1,300台下回る。

地域・国別では、欧州(注)は前年比4%減の1,130万台、うちドイツは6%減の250万台を見込む。下半期のサプライチェーンの状況は予想よりも改善する見通しだが、購買力の低下により、今後数カ月、需要の増加は見込めないとしている。一方、中国の乗用車市場は減税政策などにより、4月と5月に行われた都市封鎖(ロックダウン)措置から回復しており、9%増の2,300万台となる見通し。米国(乗用車と軽トラック)は、低生産による販売店の在庫不足、および金利の引き上げの影響を受け、前回予測の1%減から7%減の1,380万台に下方修正した。

(注)EU加盟国、EFTA加盟国(スイス、ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタイン)、英国を含む。

(クラウディア・フェンデル)

(ドイツ、世界、欧州、中国、米国)

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