HISグループ、ウズベキスタンで旅行手配事業を開始

(ウズベキスタン)

タシケント発

2022年09月26日

日本の旅行・ホテル事業大手のエイチ・アイ・エス(HIS)は913日、ウズベキスタンで旅行手配業務を開始した。同社が中央アジアで旅行手配事業の拠点を立ち上げるのは初めて。

HIS傘下でホテル事業を展開するH.I.S.ホテルホールディングスのウズベキスタン100%子会社エイチエイチエイチセントラルアジア(HHHCENTRALASIA)は、20223月からタシケント市中心部でホテルインスピラスタシケントの運営を開始している(2022年3月2日記事参照)。今回の旅行手配業務は、エイチエイチエイチセントラルアジアが自社内に新たな事業部門として立ち上げたもので、「HHHトラベル」のブランドを使用する。

HHHトラベルは、ホテルインスピラスタシケント内に事務所を構え、一般の旅行者やホテル宿泊者への情報提供、インバウンド旅行の手配などから業務を開始する。タシケントとサマルカンドをつなぐ、アフロシヨブ号などの高速列車の切符の事前手配は、いまだ日本の旅行者や出張者にとって難しいケースがあり、HHHトラベルはこのような手配にも対応する。

在ウズベキスタンの日系企業などへの法人向けサービスも開始する。現在は、日系企業が地場の旅行代理店経由で業務用の航空券を購入する場合、発券後速やかに代金の支払いを求められるケースが多い。HHHトラベルは月末払いに対応する予定で、現地日系企業のオペレーションの負担が軽減される可能性がある。

エイチエイチエイチセントラルアジアは2023年内に、サマルカンド、ブハラなどウズベキスタンの地方の観光拠点にもネットワークを拡大させる予定。同社の代表取締役社長のウマルフ・マルフ氏はジェトロのインタビュー(916日)に対し、「HISグループのリソースとノウハウをフル活用し、ウズベキスタン、そして中央アジアで日本の『おもてなし』文化を広げたい」とコメントしている。

写真 HHHトラベルのスタッフ(9月16日、ジェトロ撮影)

HHHトラベルのスタッフ(9月16日、ジェトロ撮影)

(高橋淳)

(ウズベキスタン)

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