米グーグル、アフリカ発スタートアップ60社への支援発表
(ナイジェリア、米国、アフリカ)
ラゴス発
2022年09月22日
グーグルは9月7日、アフリカ向けグーグル・フォー・スタートアップ・ブラックファウンダーズ・ファンド(BFF)の第2期生として、60のアフリカのスタートアップを選出した。アフリカ全域から選ばれた60社のうち、ナイジェリア発のスタートアップが23社を占めた。2位はケニアの12社、3位はルワンダ6社だった(添付資料表参照)。フィンテック、ロジスティクス、ヘルスケアの分野のスタートアップが多くを占めている。
BBFは、グーグルが2020年に世界のベンチャーキャピタル資金の0.5%未満しか黒人主導のスタートアップに提供されていないことを契機に立ち上げたファンドで、これまでに米国、欧州、アフリカ、ブラジルのスタートアップを支援してきた。アフリカ向けBFFはアフリカで活動し、かつ本社を置く、黒人創業者または多様な創業者でチームを構成するアーリーステージのスタートアップを支援する。2021年にグーグルはBBFを通じて、アフリカのスタートアップ50社に合計300万ドルを支援した。今回は60社のスタートアップに合計400万ドルを提供し、支援を一段と強化する。
グーグルによると、スタートアップに対する6カ月のトレーニングプログラムの中で、グーグルの製品や人脈、ベストプラクティスを提供するという。各社は最大20万ドル分のグーグルクラウドの利用が無償提供されるほか、5~10万ドルの資金を受け取る。このプログラムの資金は、グーグルの実施パートナーのコ・クリエーション・ハブ(Co-Creation HUB)を通じて提供する予定だ。
なお、アフリカのスタートアップの資金調達に関するデータベースを運営するザ・ビッグディール(The Big Deal)によると、2022年1月~8月のアフリカのスタートアップの資金調達は、10万ドル以上の案件数が前年同期比25%増(608件、486件)、調達額累計では55%増(36億ドル、23億ドル)となっており、増加傾向にある。
(馬場安里紗)
(ナイジェリア、米国、アフリカ)
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