新疆ウイグル自治区アラシャンコウ、中欧班列の運行本数が2022年に入って4,005本に
(中国)
中国北アジア課
2022年09月02日
中国・新疆ウイグル自治区政府は8月29日、2022年にアラシャンコウ(阿拉山口)市の口岸(注1)を通行した中欧班列(注2)の運行本数が27日までの累計で4,005本に達したと発表した。同市はカザフスタンとの国境に位置する中国側の都市で、鉄道の国際物流拠点の1つ。
同口岸を経由する中欧班列には、重慶市、河南省鄭州市、陝西省西安市、四川省成都市などを起点とする87路線が開通しており、ドイツやポーランド、ベルギー、ロシアなど18カ国を結ぶ。同路線で輸送される品目は200種類以上に及び、中国からは主に自動車部品や家電製品、電子製品、日用品・雑貨などが輸出され、中国へは主に自動車や木材、食品、機械設備などが輸入されている。
アラシャンコウ税関の担当者は、中欧班列のさらなる利便性の向上に向けて「企業がオンラインで通関手続きできるクラウドプラットフォームを構築し、企業の申請に係るコストを削減する。また、輸出入地の税関との連絡・協力体制を構築し、情報共有を推進することで、貨物の通関スピードを向上させる」としている。
2025年までに国家物流ハブを5カ所以上に
新疆ウイグル自治区政府は4月27日に「新疆ウイグル自治区現代物流業発展第14次5カ年(2020~2025年)規画」を発表した。この規画では、同自治区に2025年までに国家物流ハブを5カ所以上、国家基幹コールドチェーン物流基地を2カ所以上建設するほか、輸送構造をさらに最適化させ、同自治区の貨物輸送量に占める鉄道貨物のシェアを2020年の24%から3ポイント上昇させ27%にするといった目標が設定された。
(注1)税関が2国間の国境などに設置した検問所
(注2)中国と欧州や「一帯一路」沿線国を結ぶ国際貨物列車
(片小田廣大)
(中国)
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