金融政策委員会、政策金利を15.5%に引き上げ

(ナイジェリア)

ラゴス発

2022年09月30日

ナイジェリアの金融政策委員会(MPC)は9月27日、基準金利とされる金融政策金利(MPR)の150ベーシスポイント(bps:%の100分の1)引き上げを発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。これにより、政策金利は15.5%となり、20年ぶりの高水準となる。7月19日にも、6年ぶりにMPRを100bps引き上げ14%としていたため、立て続けに政策金利が引き上げられた格好だ。

MPCによると、金利の引き上げに踏み切った理由として、極端なインフレを抑制し、不確実な経済見通しに対処するためだという。また、現金準備率(CRR)を500bps引き上げ、2020年1月の27.5%から32.5%とした。

なお、ナイジェリア統計局(NBS)の発表によると、消費者物価指数(CPI)は7カ月連続で上昇しており、8月は前年同月比20.5%と過去10年間で最高の上昇率を記録した。特に、食料品は23.1%と急騰している。エネルギー価格や電気料金の上昇により、輸送や生産コストが押し上げられたことが主因とされる。現地報道によると、9月27日には通貨ナイラが、パラレルマーケットで1ドル=725ナイラと過去最低水準に下落した。通貨安による輸入コスト増も要因とされる(「ビジネス・デイ」9月28日)。

(馬場安里紗)

(ナイジェリア)

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